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ハーバードを中退した超大物の一人、マーク・ザッカーバーグが卒業生に送った言葉とは?

日本でも難関大学を中退し、様々な領域で活躍している人は多いですが、ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグはハーバード大学を中退し、世界を変えたリーダーです。今回はFacebookの創業者のスピーチを取り上げます。

ザッカーバーグのスピーチのポイント
Facebook 創業者であるマーク・ザッカーバーグは2017年にハーバード大学で講演したスピーチで、「個人の表現の多様性」を強調しました。彼はユーモアたっぷりに、自身のハーバード大学中退(2005年)を認め、大学時代に経験した挑戦と成長を共有しました。ハーバードの寮からFacebookを立ち上げたことや、妻のプリシラとハーバードで出会ったことを回想しました。ザッカーバーグは、自分の創造力を具現化したアプリケーションがユーザーに与えた影響を振り返り、当初の甘さと、チームにビジョンを明確に伝えることの重要性を認め、Facebookの売却につながりかけた不一致の重要な瞬間を引き合いに出しました。

彼のスピーチの中心テーマは「目的」。卒業生には、個人的な目的を見つけるだけでなく、「誰もが必要とされ、充実感を感じられる世界に貢献すること」を勧めています。

彼は、人生の方向性を見失った人々と出会った逸話を紹介し、「すべての人に機会と意義のあるプロジェクトを生み出すこと」が重要と語りました。病気の治療や気候変動への対応といった「野心的なプロジェクト」に取り組むこと、起業や教育を支援するために「平等を再定義すること」、そして包括性と相互支援を育む「グローバルコミュニティを構築すること」などです。ザッカーバーグは、卒業生たちにコミュニティを築き、目的ある未来を創造する責任を受け入れるよう促し、一人ひとりが前向きな変化に貢献できるというメッセージを贈りました。

Bruce’ Comments
Facebookも米国シリコンバレーMountain Viewに本社がある会社。米国の大学の学生の中で最もHigh Levelな生徒は、卒業後起業するか、M7や投資銀行のような会社へ入社していました。ただ、Bill GatesやMark Zuckerberg のように、超High Levelな生徒は、大学中退→起業というのが常道になっているかもしれません。

僕が、シカゴ大学MBA生だった頃、最初の科目が「Accounting」で、シンガポール政府から派遣された優秀なシンガポール人が1 semesterで退学しました。その理由を彼は「ここにいても自分は成長せず、時間が無駄」と言いました。優秀な人には、自分のレベルを自分より低いところに合わせなければならない環境は苦痛でしかなく、単なる時間の無駄だと思ったんでしょう。
あれから20年弱、今や、YouTubeなどで世界中の叡智に誰でもアクセスでき、ChatGptでinteractive講義も可能な環境を享受できます。大学の教員となった僕は、これほどテクノロジーに簡単にアクセスできる環境における大学の価値が何か改めて考えさせられます。

「人生の方向性」「目的」に関して:
MBAの「Strategy」の授業をとったとき、「Strategy」といっているのは「Strategy」を達成するための「Tactics」を考えることではないか、つまり、今「目的」だと思ってることは、実はその先の「目的」のための「手段」なのではないか、というような議論をクラスの仲間としたことを思い出します。人生、どの方向に向かえばいいのか、その方向に向かった先には何があるのか、際限なく議論や思考を繰り返しました。ザッカーバーグの「野心的なプロジェクトに取り組む」アプローチに共感します。

自分の限界「Boundary」は、自ら限定した世界感を表していると思います。人生の面白さは、その世界感を、自分次第でunlimitedなレベルで広げられるところじゃないでしょうか。僕は、米国IT企業で働いていたので「Unlimited Potential」的なカルチャーにふれ、世界のinnovation/変化を作りだすことの価値や重要性を実感し、そういう環境で自分の業務に邁進してきました。「野心的」でなければ、「現状からpush forwardできない」「現状からpush outさせられない」というリズムをもって仕事をしていたのだと思います。「変化」が常に正しいとは思いませんが、僕は、変化を産み出すイノベーションの世界の中心地、米国シリコンバレーとシリコンバレーに暮らしてた経験から、チャールズ・ダーウィンの名言「最も強い者が生き残るのではない、最も賢い者が生き残るものでもない、生き残るものは変化できる者である」を強く信じています。

ザッカーバーグのバックグラウンドやリーダースタイルは映画を含めいろいろなメディアで取り上げられていますが、彼のスピーチを聞くと、革新的な技術やサービスを作ってきた人の根底にある考え方が意外と誠実かつシンプルで、失敗から学ぶ姿勢を持っていることがわかります。

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