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私は嫌いなヤツを消してしまう女(前編)

私はこれまで、数々の嫌いなヤツらを自分の前から消してきた。

最新作をここに書きますね。

私の働く介護施設に、利用者が食事を摂るレストランがある。

結婚式会場みたいに広くて、一面窓ガラス。

庭からは、みんなで植えた花や、育てている野菜が見える。

晴れの日は美しい景色だし、雨やカミナリの日はあまりに「雨」の存在が強すぎて、「屋根があるところにいられるっていいね」とみんなでしみじみできるの。

食事をするのに申し分ない環境なのに・・・。

料理を作るコックさんがイジワルすぎる!

大きい声で挨拶しても無視される。

「すいません!ちょっといいですか?」と声をかけても無視。すぐ目の前にいるのに。

「この魚は骨を取りのぞいてありますか?」など質問しても

「・・・っるせえな!」「あぁ!?何ィ!めんどくせぇよ!」と取り合ってくれず、全然違う人があわてて来て

「はい、全て取ってあります」と答えに来る。

コイツは年齢50代半ばくらいの、殺し屋みたいな顔したおっちゃん。

目ん玉がギョロギョロして、背が2メートル近くあって威圧感がすごい。

このおっちゃんは、仲間内ではベラベラと自分の武勇伝をしゃべる。

以下べらんめぇ調でお読みください。

・オレはな、前は○○ホテル(✳︎一流ホテル)の副料理長。努力してなれるポジションじゃねぇぞ?お前らの目ん玉飛び出る値段の料理。そういう世界にいたワケよ。

・こんな死に損ないの、味も何も分からんジジババに俺の料理なんか食わせたかねえ。頭がイカれちまってるヤツは、味覚もどうかしてんだろ?

・政界財界、金持ちばっかりに食わしてたからなぁ(ドヤァ)

腹立つ!!!

クソ野郎!!!バカにしやがって!!!コイツさえいなければ、私もっと平常心でいられるのに!!!コイツのせい!!!全部コイツのせい!!!まじで許せん!!!消してやる!!!絶対消す!!!よっしゃ、今決定した!!私のこれまでの実績をさらに積み上げてやる!!!華麗に消してやるから首洗って待ってやがれ!!!クソジジィ!!!

「ハイそうですか」って大人の対応で流さない。

何がこんなに私を刺激するの?とか考えない。余計な思考はいらない。

他の誰かに聞いてもらおうとか思わない(←大事!)

自分の中に怒りの感情がグワッと渦巻いてきたら、もうそこにしか集中しない。

私がやったことは、誰も見ていないところで思い切り机や椅子を蹴飛ばす。

誰もいないエレベーター内で「ば・か・や・ろー!!」と絶叫。

誰もいないリネン室で枕にパンチとかキック!「お前はもう死んでいる!」とキメ台詞。

何かを(生き物はダメ!)叩きつけながら「消えろ!」とか「○ね!」とかの単語を叫ぶ。

ノートでも裏紙でもいいから、もう罵詈雑言を書きなぐる!これでもか!これでもか!と書きなぐる!(←私には一番効果的だった)

カラオケで絶叫(人里離れた部屋にしてねって店員さんに言う)

怒りは溜めてはダメ!ゼッタイ!

もう完璧にやる。やり切る。もう「ゼェゼェ・・・ハァハァ・・・」と息切れするまでやり切る。ちょっとでもくすぶっていたら、まだまだってことなので、目をギラつかせ、何か壊していいものとか、誰もいないだろうな?と注意を払いくまなく探して、やり切る。

やり切る。

もうヘトヘトになるまでやり切るの。

怒りは出たがっているの。

だから体を使って出してあげるの。

頭を使って「幼稚なヤツに用はない」とか「いいじゃん、私とは違う価値観のヤツなんだから」でおさめないの。

そんな頭の中で簡単に片付けちゃだめなの。

だって頭の中は、だいたい上っ面だ。見栄を張る、やせ我慢くらいしかできない。

そうではなく、怒りにさいなまれて苦しんでいる自分を救ってあげるの。

長くなってしまった。

次はいよいよあのおっちゃんを消します。







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