牡牛座　22度（21.00～21.99）

牡牛座　22度のサビアンシンボル
「荒れた水の上を飛ぶ白い鳩」
White dove over troubled waters.

21度で自分が属する伝統の中ですべてを満たせるようになると、22度のようにどんな困難な状況が襲って来ようと、伝統的な助けがやってくるようになる事を示しています。

これは特定の宗教でなくとも、サビアンの18度～20度で作り出した心の深部の無空間（もしくは穴）に例えば神道的なスピリチュアリズムを設置すれば、心の迷いが生じた時に「こっちだよ～」という感じで「虹」が現れるという事にも通じています。

さらにもっと身近な感じで言えば、思想家の内田樹さんは「これから論文を書くっていうときに、レヴィ・ストロースを読む」そうです。するとその文章の中から思わぬ発見があり論文の助けになるのです。

この度数は困難な時ほど助けが来るので、あえて困難な状況を作り続ける人もいるでしょう。上の例で言えば、内田さんは論文や本の依頼をわざわざキャパを超えて受けるという困難を自ら演出する事で、レヴィ・ストロースの著書からの助けがやってくる事を楽しんでいるのかも知れません。

しかしこれを聞いてただ単純に「じゃあ私も！」と空に祈ってみても、レヴィ・ストロースの「悲しき熱帯」を読んでもダメで、前に書きました通り「心の深部に無空間を作り、そこに何かしらの『伝統』を設置」しないとその助けは来ません。

他人から聞いて、それを真似だけしても心が信じていないのでダメなのです。

つまりここでは、困難な時こそ何かしらの救いを得られるという面だけ考えても、特定の何かをしっかりと信じる事に意味はある、という事を示してもいます。さらに出来れば養老孟子が「頭が丈夫な人」と表現するような「一つを信じていながらもそれに対する異物を許容する」事ができれば、結構怖いものなしです。

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