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声だけ二枚目と言われた過去

今日も、また年寄りの冷や水的な昔話になってしまうかもな話を少し書きます。

オレ、高校の時の部活のメインは放送部なんだよね。

コレが、過去にNHKの放送コンクールで全国上位にも入った実績やら地方テレビ局などへアナウンサーを輩出していたこともあり、実質的にはかなり体育会系な体質でした。

腹から声を出すためには腹式呼吸、そのためには腹筋を鍛えなきゃということから、入部早々かなり厳しいトレーニングメニューをこなす日々。正直、シットアップの腹筋運動の回数ならどこの部活にも負けないレベル。何せ、準備運動で300回だからね。

そこから本番の各種の脚上げメニューをこなし、最後は足首に電池とかオモリを載せた脚上げの耐久タイムトライアル。

オレ、最高で15分間、上げ続けたことがある。

そのおかげで文化系部活なのに、高1の夏にはお腹がボクシング部なみのシックスパック。

もちろん筋トレメニューだけでなく、発声練習もかなりハード。

老舗劇団や合唱部、アナウンススクールの練習生が裸足で逃げ出すぐらい、基礎からみっちり。

そういうわけで、普段のオレはどちらかというと、口先だけでモゴモゴしゃべるタイプなのですが、いざ声を張る必要のある場所に出ると、発症前はかなりマイクノリのいい通る声をしていました。

最初の離婚前など、自宅の固定電話に息子たちの学校や習い事の連絡電話があって何かのタイミングでオレが出た後には「高橋さんの旦那さんの声はステキねえ…」と元嫁が言われたとか言われなかったとか…。

そしてそれからの定番は、オレの顔を見知ってしまうと必ず「高橋さんの旦那さん『声は』ステキよねえ」と言われるまでがどうやらオチだったらしい。

自分としては、おそらく声を張ると、多分に滑舌よく正確なアクセントとイントネーションで丁寧に話すという印象のせいだけなのかもと思わなくもないですけどね。

ただ、発症後のリハビリ入院中に、介護スタッフの一人に台湾出身の若いアニメ好きな女のコがいて、彼女にだけには「高橋さんの声は声優の緑川光さんみたいですね」と言われたことがあります。

しかし、オレはまったく声優のことわからなくて後で調べたら、アニメ美形キャラ専門の方だったようで、思わず「オレ、あんなカッコいい声じゃない」と次の機会で全否定しましたよ。

そもそも自分の声って日頃は頭蓋骨内で共鳴して聞こえるから、テープにでも録音して再生しないと、その声質や印象をなかなか客観的に評価はできないけどね。

でもさ。正直、自分の中では発症以降の自分の滑舌はメタメタだと思っています。

そこでスピーチリハビリとして、他人との会話とかカラオケとかがとてもいい練習メニューになるという話は聞くんだけど、いざ要介護になると日常生活で対面で話す機会もそうそうなければ、こんな車椅子を自ら進んでわざわざ一緒にとカラオケへ誘ってくれる酔狂な友人も、さすがにいない。

個人的には、できれば車椅子で通える、婀娜っぽいママさんのいる小さなスナックにでも口説きがてら行ってみたいもんだけどさ…。でも、そんな地元のスナックで歌うにふさわしい持ち歌が今のオレには皆無かも? 発症前の社内外営業用なら何曲かあるけどさ…。

まず現実的には、車椅子で利用可能なボックスから始めるか? とりあえず誰か付き合ってくれ。発症前からオレは音にはうるさいけど、歌う方はかなり音痴だから、そこんとこはお含みおきの上でよろしくな。

https://smartlog.jp/209185


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