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イギリスの小学校(音楽と体育)

50年前私はイギリスの公立小学校の2年生でした。2年生の時間割はほとんどが国語と自由時間だったように思いますが、音楽や体育も時々ありました。どちらもホール(体育館ほど広くなく、大教室くらい)で行われていました。このホールは、体育や音楽以外に、給食時間は食堂になります。

ホールの壁側にはハシゴや体育に使う用具が置いてありました。初めて登校した日、校長先生に連れられてクラスに向かう途中、このホールで体育の授業が行われていて、みんなが楽しそうに動き回っていました。初めて目にした学校の授業でしたから、ワクワクしましたね^^。こんな遊びみたいな楽しそうな事やるんだ〜って。本当は体育の授業は少なかったのですけど。

音楽はピアノの周りに集まって歌を歌いました。ホールの隅にグランドピアノが置かれており、椅子などはなく、集まって楽しく歌うだけだったように思います。覚えていないだけで歌以外にもやってたのかな〜? 50年も前の記憶なので、印象に残っていることしか思い出せません。。。

でも50年前の6歳の記憶にしては、よく覚えている方だと自分では思います。 逆に帰国してから1~2年の記憶はあまりありません。当時日本の学校に馴染めなくて、早くイギリスに帰りたいと思っていました。イギリスの暮らしや友達の事ばかり考えて悲しくなっていたからだと思います。何度も思い出していたので、イギリスでの記憶が定着してしまったんでしょうね。

ホールのピアノは、放課後にも使われているのを目撃したことがあります。6年生の希望者だけだと思うのですが、合奏クラブがあったようでした。合奏はオーケストラのような弦楽器中心の編成でした。 母が「小学生に本物のバイオリンやチェロを学校から貸し出しているなんて、素晴らしいわね」と言っていたので、私もこれは素晴らしい事なのだと認識しました。

母は“子供用”というのを嫌い、子供でも本物に触れることが大切だ、と考える人でした。イギリスにいる間、“本物“のオペラ「カルメン」を見に行ったこと、カルメンが“naughty girl”だったことを鮮明に覚えています。大学生の時、母と祖母の女3代で、今は無き銀座セゾン劇場のこけら落としとして上演されていた「カルメン」を見に行きました。人生2度目の「カルメン」でしたが、同じオペラでも舞台の作り方で印象がガラリと変わる演劇って、なんて面白いんだろうと思ったことを懐かしく思い出します。


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