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『わかりやすさの罠』 池上彰

「得た情報を、さらに深堀せよ」

今、日本、世界で起きている物事や事件をどのような手段で、情報を得ているだろうか。ネット記事?テレビニュース?新聞?ラジオ?様々な報道機関がある中で、私はテレビでニュースを毎日見れば、大体のことを理解することができていると思っていた。しかし、テレビでニュースには、見ることで「わかった」気になっている罠があり、危険が潜んでいることを筆者は述べている。

まず、ネットでニュース記事を読むのは情報が確かではないほか、フェイクニュースが混じっていることなどが多々ある。ネット記事には新聞のように校閲は存在しなく、事実関係よりスピード重視のため、信憑性が低いのである。

では、テレビニュースの罠とは何なのか。 

日本でなじみが薄いニュースをする場合、視聴率を維持するために短い言葉で、いかにもわかりやすい構図で視聴者を「わかった」気にさせてしまうことがある。そのため、ニュースで見た内容を鵜呑みにするのではなく、一旦立ち止まって自分で疑問点を見つけるほか、いろいろな視点から物事を見ていかなければ、「わかりやすさ」の罠にハマってしまうのだ。「わかりやすさ」の罠に引っかからないようにするためには、私たちに知る力が必要になる。

知る力をつけるには新書、新聞、本を読むのが良いと筆者は述べている。

2000年のベトナムでは、夢中になって本を読む者たちが書店の近くにたくさん居たのに対し、ラオスでは、本を読んでいる人など全く見かけなかった。ラオスには書店がなく、英語のペーパーバックの古本がおいてある店しかなかったのだ。この対比する国の経済状況はどうだろうか。現在めざましい経済成長を遂げたベトナムに対し、ラオスはいまだにアジア最貧国にとどまり続けている。対照的な両国の姿を見て、読書事情とその国が近い将来に発展するかどうかは関係があるといえよう。

今まで私は、本を読むことで知識は広がるだろうが、そこまで重要なことではないと思っていた。しかし、対比する両国の経済発展状況を見て、本を読むことは世の中を変えていくパワーがあるのだと確信した。

また、ニュースや記事を見ただけでわかった気にならず、自分で模索し、日頃から知る力をつけることで、若者である私たちが日本を少しでも良い状況に変えていくことができるのではないかと考える。


上記の文章は2021年に作成したものです。
文章を見た2024年現在の思い。

当時の私は、ニュースを見て報道されていることが真実と思っていたので、この本からは学べたことが多かったです。
最近、東京都知事選がありましたが、ニュースに全く取り上げられませんでしたね。対してアメリカ大統領選挙については大々的に取り上げている。なんか、気持ち悪いです。

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