見出し画像

スマブラステージ【AD.1904.跳ね橋】

 人類が船を使い始めて以降、波風が穏やかな河口や入り江は船を発着、停留させる場所として好まれ、このような場所はたくさんの船が集まる港として発達していきました。

 古代の世界では、水の浮力を活用できる水上輸送は陸上輸送よりも荷物を素早く大量に運ぶことができたので、港は商業が活発に行われ、離れた地域の文化が交流して文化の発展を促す重要な土地でした。

(近世までのおおまかな船の歴史についてはこちらをご覧ください↓)

 やがて埋め立てや掘り込みなどの土木技術が発展し、港を人為的に建設できるようになり、船を移動させるための水路である運河が内陸部までつくられるようになりました。
 運河を作ると陸路が寸断されるので橋が必要になりますが、サイズの大きい船は橋にぶつかり通行できない問題が生じました。

帆船には高いマストが、蒸気船には高い煙突が必要でした


 船の高さよりも高い橋を架ければ問題は解決しますが、19世紀以前の陸上輸送に用いられた馬車や蒸気機関車は、急な坂道を登ることができなかったので、坂を使って橋を高くすることはできませんでした。そこで船の通り道を作るために、橋の方を動かす可動橋が作られることになります。

 可動橋には、柱をターンテーブルのように回して橋を回転させる回転橋、両岸に設置したタワーに沿って橋を持ち上げる昇開橋、橋を川底に沈める降開橋、橋を水平にスライドさせる引込橋、そして橋をシーソーのように傾けて持ち上げる跳ね橋などがあります。

跳ね橋は、橋桁を傾けて船を通過させる

 跳ね橋は、重りとテコの原理を利用することで少ない力で橋桁を持ち上げることができるので、中世の時代からよく使われていました。19から20世紀には蒸気力や電動モーターの力によって長さ100メートルを超える巨大な橋を動かせるまでになりました。
(蒸気力についてはこちらをご覧ください↓)

 しかし、可動橋は陸上の交通が中断され、可動部のメンテナンスに手間と経費がかかるなど不経済な部分があり、架橋技術の進歩で船が通過するのに十分な高さの橋を作れるようになった今ではあまり建設されなくなっています。

 このスマブラステージでは橋が開閉し、橋の下を魚が泳ぐギミックを楽しめます。

魚は端で回転して向きを変えるので、魚に乗ったままだと振り落とされることになるので注意が必要です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?