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52歳にして急性心筋梗塞で死にかけた話~破

前回の記事の続きです。
たまたま症状が収まってからの話になります。




夜間外来へ そして即手術即入院


市民病院の夜間外来へ

症状が収まったことで様子見することにしてから約3時間後の午後8時半頃。
またひどい圧迫感と息苦しさが襲ってきました。
「これを明日の朝まで我慢するのは、ちょっとしんどいかも…」
家族に事情を話し、タクシーを呼んで夜間外来へ行くことにしました。


広島市の夜間外来の場合、年令によって行く病院が決まっています。
当時は、15歳以上は千田町の夜間急病センターか可部の夜間急病センターへ・15歳未満は舟入病院へ。
(今は変わっているかもしれませんので、夜間外来に行かなければいけないときには確認してください)

それとは別に広島市民病院や広島大学病院にも夜間外来がありますが、ここはかかりつけ医からの紹介状が必要な地域医療支援病院なので、いわばほんとに命がヤバそうな時に行く夜間外来という意味合いがあります。



猛烈な圧迫感と倦怠感こそあれ死ぬような病気だなんて爪の先ほども思ってないものですから、タクシーの乗務員さんに「千田町の夜間急病センターへお願いします」と告げます。

道すがら話をしていると乗務員さんから「そんな感じなら市民病院のほうがいいですよ。市民病院へ行きましょう。」と提案されます。
多分すごいヤバそうに見えたんでしょう(笑)

わたしとしてはしんどいのが先に立ってるので「あ、じゃあ市民病院へお願いします…」と素直に行き先を変更しました。

夜間外来の受付で問診票を記入しました。
症状が出た時のこと、救急相談センターで救急車を呼んだほうが良いと言われたこと、その後症状がなくなったので家で様子見をしていたこと…覚えてる範囲でできるだけ詳しく書いたつもりです。
(とはいえしんどかったので何を書いたかは正直うろ覚えです)

問診票を出し、もう10人くらい待ってる人がいたので「あぁこれはかなり待たないといけなそうだ…」と思っていると、前からいた人を全員すっ飛ばしてすぐに呼ばれました。

「書いてあることに間違いはないですね?」
「今はどんな感じですか?」
みたいなことを少し聞かれたように思います。

そのあと、
「奥に行きますよ~」




救急診察室らしきところ

いわゆるER(救急科)と呼ばれるところだろうと思いますが、そこに入ってからはあっという間でした。

「心電図とりますよ~ シャツ脱ぎますね~」

「ズボンとパンツ脱ぎますよ~」
「下の毛剃りますよ~」
(ペタペタペタ)←多分ガムテープ的なもので剃った毛を取ってた音

「カテーテル入れますよ~ ちょっと痛いですよ~」
(くぁwせdrftgyふじこlp)←変な声が出ました…

ちょっとしたらドクターが来て、

「これにサインしてください」
「説明すると、あなた、急性心筋梗塞です。時間に猶予がないのですぐカテーテル手術をします。だからサインしてください。」

圧がすごい…(汗

今ひとつ状況が飲み込めてないわたし、看護師さんに尋ねたりしました。

「えっと…わたし、入院ですか?」
「入院ですね~ 早くて1週間くらいですかね~」

この時頭に浮かんだのは「ネトゲのイベントどうしよう…」という、実にしょうもないことでした。




手術

しばらくすると、ドクターや看護師さん5,6人がかりでストレッチャーに乗せられて手術室らしきところへ運ばれました。

「じゃ手術しますよ~ カテーテル手術って聞いたことあります~?」

注射され(多分局部麻酔と血管造影剤?)、左を下にして寝かされました。正面にX線モニターがバッチリ見えるという好条件。

「右手首からカテーテル入れますから、動かさないでくださいね~」

多分とっても不謹慎だと思うんですが、普通じゃ見れないものを見れると思うとワクワクしました(笑)。わたし、胃カメラ飲んだ時でも最初から最後までモニター見てるような人なんです。

モニターに心臓の血管と思しきものが映し出され、右側から黒くて細い影が動いていくのが分かります。

「あんまり動かさないで~」
…心臓って不随意筋じゃないっけ? 動かすなと言われても…

「ちょっと浅く呼吸して~ もっと浅く~ ん~…今すごく大事なところだから、20秒息を止めて~!」

手術はうまくいったようでした。
術後、すぐに家族が入ってきました。ドクターから説明を受けています。

なんでも心臓には大きい血管が3本走ってるんだそうで、そのうち右側の1本が詰まったそうです。そこにステントを入れて血管を広げ、血液が通るような処置をしたということ。そして右心室がかなり大きいダメージを受けていると思われるみたいなことを言われた気がします。

このあたりからあまり覚えていません。麻酔が効いて眠ったのかしら。
次に覚えているのはCCU(心疾患集中治療室)のベッドの上に寝ているところからです。



入院の始まり

こうして人生で初めての入院が始まりました。

翌日になって、改めてドクターから詳しい説明がありました。

  • 病名は急性心筋梗塞

  • 原因は恐らく糖尿病(HbA1cが12くらいあったそうです)

  • 喫煙も影響があったはず(1日30本のヘビースモーカーでした)

  • あと1時間くらい来るのが遅かったらかなり危なかった

  • 処置がうまくいったので恐らく1週間位で退院できるが、今後1ヶ月位は十分注意しないと再発する恐れがある

  • 再発したら助かるとは限らない(助かる確率は3割位とか言ってたような?)

点滴が何本も刺さってる左腕を見ながら「結構大変なことになったのねぇ」と、どこか人ごとのように話を聞いていました。

死を意識したのはその翌日 - 入院2日目のことですが、それは次回のお話で。



長くなりましたので、今回はこのあたりで。
次回で終了予定ですが、次は入院してから退院・そしてその後の話になります。


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