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素直さは、時に凶器になる。

わたしの友人が、人に傷つけられてしまった。
まっすぐで、うらやましいくらいやさしい人なのに。今ごろひとりで泣いてるだろうなと思うといたたまれない。

どうやら彼女の素直さと純粋さが仇になったらしい。
彼女は悪くない。彼女は自分の思ったまま相手にぶつかっていっただけだから。だけど、今回は相手が悪かった。

みんながみんな、自分に素直にぶつかってくる人間が好きなわけではないのだ。自分に自信がない人とか、人を傷つけてなんとも思わない人とか。世の中には自分の思う形で自分を理解してくれる人たちばかりではない。

わたしもよく「あなたは素直でいいわね」と笑顔で言われるけど、それはたまたま今は周りに恵まれているだけ。わたしも以前は自分の思うままに人と接したことで傷つけられたことが何度かある。

素直さは、人の気持ちに闇を落とすことがあるのだ。まるで凶器のように。

それでもわたしは、自分にも人にも素直で、そして誠実でいることをやめられなかった。それが気に食わない人もいたのも事実だけど、わたしを受け入れられない少人数の人のために自分を着飾るのは無意味だ。自分を愛してくれる人たちのために誠実でいたい。だから素直でいることをやめる気はない。うれしいときも、落ち込んでいる時も、嘘のない感情のままでいたい。

素直さが人を傷つけて闇を落とすなら、癒すこともできるのではないか? 傷つけたなら、もっとわかりあいたい。もっともっとその人のことを深く知りたい。そう思うのだ。

もっともっとその人のことを深く知りたい。彼女もきっとそう思ったのだろう。彼女は今度のことで人と接することに懲りてしまったかもしれない。
でも、わたしは彼女のすばらしさを知っているから、そのすばらしさをもっとみんなに見せて欲しいと願っている。こんなことで負けないでほしい。

待ってるから。
あなたの心が癒されて、戻りたくなるときまで。
人間はそんなに悪いものじゃないよ。

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