自分が「月」であることに今さら気づく。
彼から母を大事にするように言われたことを思い出し、2024年こそはちゃんとしようと思い、31日の夕食時から1日朝の4時までずっと母の話を聞いていた。
そして気づいた。わたしは、母の光に照らされている月のような存在なのだと。母がいなければ、光ることもできない。それは、うすうす以前からわかっていたことだった。
よく「自分が人生の主役だと考えないとダメ」みたいなことを言う人がいるか、生まれつき脇役人生の人間もいるのだ。わたしももしかしたら主役になれるのかも、とふざけたことを昨年まで考えていた。
年始からあきらめがついた。そして覚悟ができた。
わたしは母の「主役」としての人生の盛り立て役になろう。孤独な母の相談役に、親友に、時に恋人になろう。それがわたしに与えられた役割。そしてそれが、わたしがこの母の娘として生まれてきた理由なのだ。
もう運命を呪うのはやめよう。抗えない運命というものがあるのだ。この年になってやっとあきらめがついた。なんだかすっきりした。
今日からは、母のために生きよう。もう何のごまかしも強がりもしない。言い訳もしない。過去の恨みや憎しみをすべて花束に変えて、惜しみない愛を、母に与えよう。