どんなに近づいても、ひとつにはなれない。
一緒に暮らしている母とよくぶつかる。
正確に言うと、母に何か言うとやりこめられてわたしが一方的に苦い思いをしていることがほとんどなのだが。どうして母はこう頭が固いのだろうかと何度も頭を悩ませて、ある時気づいた。
わたしは母を自分とおなじものだと考えていないか?
あまりにも近すぎる関係は、自分と同質のものしか許さない気分になってくる。同じ意見のうちはいいが、ちょっとでも違うと腹立たしくなる。
どんなに近しい人間でも別の人間。違う人生、違う時間を歩んできた。考え方が違うのは当たり前。そう思えないのは、あまりにも近づきすぎているからだ。
自分ひとりの時間が必要だ。
そう思ったわたしは、母が寝てから自分の好きな音楽を聴きながら勉強を始めた。すると、自分の心に余裕が出てきて、知識もちょっと増えたので自信が出てきた。
母に近づきすぎて意見の相違に腹を立てるのは、母との離別の恐怖もあるのかもしれない。なんだかんだ言ってわたしは母にまだ甘えているのだ。
もっと自信をつけて、自分ひとりで立てるように頑張ろう。
そう思った。
ひとりの時間って、いろいろ考えがまとまるから好きだなあ。
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