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Twitterに紛れたおもしろ

 私はときどきTwitterで、「スペース」なるものに紛れ込んでいる。スペースはラジオやポッドキャスト以上にカフェで隣の人が話している会話が聞こえてくる感覚にどこか似ている。それが心地良い。
私は、特に発言をせず、必要があれば、コメントで参加する。こうして紛れ込んでいる私のような人を「リスナー」と呼ぶらしい。この文章もスペースに紛れ込みながら書いている。いや、パソコンだから打っているのか。

『THE SECOND〜漫才トーナメント〜』が終わった翌日、昨年Mー1決勝にも進出した『男性ブランコ』好きが集まってスペースが開かれていた。「今日も紛れよう」そう思って入室すると、私を含めて3人だけのスペースだった。話題は、もちろん男性ブランコが中心で好きなところや、おすすめネタをお互いに教えあっていたのね。

そのときホスト(スペースの開催者)が「あ、リクエストが来ている」と言った。
スペースにおいて発言するには、スピーカーリクエスト(喋る権利)をホストにリクエストを出してそれを許可して貰わないと話せないようになっているようだ。「許可しますね」そう言った2秒後

「さがしてたんですよー!!THE SECONDの話ができるスペース!!!」

いきなり女性(以下:Aさん)の声がイヤホンを貫いた。物凄いテンションの高さに、びっくりし、3人の頭に?が浮かんだと思う。
スピーカーリクエストを許可したホストは、炭酸ジュースを開けて泡が吹き出た時ぐらいびっくりして焦ってたよ。

「ここですかハァ、あぁカベポスターが好きなハァ、Aと言います!ハァよろしくお願いします」

興奮なのか、マラソンを走っている最中なのか分からないがAさんは、息が上がっていた。
「Aさん落ち着いて、落ち着いて(笑)」落ち着きを取り戻したホストが笑いを堪えながらAさんに声をかける。その様子を見て(実際には聴いて)私もベッドの上でゲラゲラ笑っていた。

Aさんは止まらない。とにかく『カベポスター』のことを話し続ける。
だがホストの方は、対応がとにかく対応が大人だった。男性ブランコのことを話したいだろうが、その気持ちを抑えて、カベポスターの話しも膨らませる。

その頃にはスピーカー(発言できる人)が4人リスナーが3人のトータル7人になっていた。
ホストの方が改めて自己紹介とスピーカー(発言できる人)に年齢を訊いていた。
ホストの方はどうやら26歳。もう一人も26歳。同い年かい。もう一人は、大学生、そしてAさんのターン

「28歳です!!!」

最年長かい。
スピーカーの他3人が一瞬黙ったのがわかった。そして、笑いとも苦笑いとも言えない顔をしたのも私にはわかったよ。私はそれを聴いてまた一人で笑っていた。

少しして、スペースが突如終了した。
また少しして先程のホストがスペースを開いた。タイトルに「充電なくて、電源落ちた」とある。そして、先程のメンバーが徐々に戻ってくる。話は男性ブランコの話題に。

それからちょっとして、やはりというべきかイヤホンからあの声が聞こえて来た。戻って来たのだ。
「えっと〜何の話してたんでしたっけ?そうだ、カベポスターが今年のMー1決勝出るかどうかですよね、う〜ん」
そんな話をしていたのはAさんだけだったはずだが、(笑)
男性ブランコの話はここまでとなりそうだ。

この後もAさんの独壇場だった。今年のMー1決勝にカベポスターが出られないんじゃないかという不安やその不安から賞レース全般が嫌いだということ(THE SECONDは観たんかい)、また、今度自分が仕事を辞めることまで全部話してくれたのね。

正直、クセは強かったけど、スペースでこんなに笑ったのは初めてだった。
いろんな人の話が聴けるの楽しいし、共通の話題について話しているので、そういうのが好きな人はスペースにハマるかもしれない。私もハマりつつある一人だ。これだからスペースに紛れるのは、やめられない。
それでは、また!

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