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[詩]大切な人

若い高校生の恋人たちが
コーヒー挟んで向かい合っている
彼らは目の前にある幸せしか見つめてはいない
僕はそっと、彼らから目を離す

色んなこと分かってきたろう?
世の中の生き方や、苦しみの現実が
間に合わないとかそういうことじゃなくて
もっと現実的なことから始まるさ

明日になったらまた苦しむだけの生活
でも、そこから誰かに会って
誰かと生きることができるから
僕らは鏡の前でも
空間の隅にだって
笑うことができるのさ
こうやって長い人生 生きて
出会う人は
…異性だけじゃなくたっていい。本当さ!

人間の大きな頭では
時に傷つけることまで、考えてしまう
人間は自分を傷つける生き物だって
真理を射たような小学生が言ってたけど

人はたまにはそんなこと
考えられないくらい
誰かを傷つけて、憎んで、妬んで
でも、それは愛が裏に隠れているから考えることなんだ

大切な人はそんなに沢山いやしない
だからこそ人はどうせこいつなんか
と思って誰かと対面して
近い人としか笑えなくなっている
でも、一人になったときに
誰かと話したり
笑いあったりできるから
最高の場所がここにはあるのさ
僕は…あまり馴染めなかったけど!

大切な人は
きっと親や兄弟じゃなくちゃいけないんだろう
だけど、本当に大切な人は
この何千人の間のスクランブル交差点で
巡り会うのさ
そうやって短いようで長い人生生きてきて
出会った人は
…異性じゃないんだ!でもいるんだ!
それが大切な人なんだ!

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