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ラツーダが効いている(ような気がする) 〜双極性障害の頭の中 19

みなさん、こんにちは。
双極性障害2型(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。

今年の1月からラツーダ(ルラシドン)を飲み始めて7ヶ月が過ぎました。
飲んでみた感想と経過を記しておこうと思います。

※当然ですが薬の効果には個人差があり、特定の薬を勧める記事ではありません。

※私は過去に何度も症状がおさまってくると薬をやめたがる傾向があるため、自制のために記録として残しています。


ラツーダの“飲みごこち”について

ラツーダ(ルラシドン)は、双極性障害の治療薬の中では「非定型抗精神病薬」と呼ばれる種類にあたり、日本では2020年3月に承認されたばかりの比較的新しい薬です。

教科書的な情報によると、特に『抑うつ』に効果があり、『躁状態』を抑える効果は弱いようです。
私は双極性障害の中でも“一年中ほぼ抑うつ状態”の2型障害で、軽躁はそれほど日常生活に影響が無いため、主治医はラツーダの処方を選んだようです。

また双極性障害のその他の治療薬によく見られる副作用「太りやすい」「手の震え」「アカシジア(足がムズムズする)」「代謝異常」の副作用が起こりにくいとされています。

7ヶ月飲み続けてきましたが、幸い私の場合これといった副作用は出ていません。
やや眠くなることもありますが夕食後に一回飲むだけなので多少眠くなっても困っていません。
体重の変化もありません。

“飲みごこち”としては『かなり良い』です。

※あくまで私の場合です。副作用が出る方もいると思いますのでご注意ください。


ラツーダが効いている(ような気がする)

1月、2月、3月と、飲み始めの頃はかなりの“抑うつ期”だったため、「本当に効果あるのかな?」という感じでした。

しかし5月あたりからの4ヶ月で言うならば、
この7年間でかつて無いほど落ち着いています。
まだ検証サンプルとしては期間が短過ぎますが、『気分の波がない(小さい)』という状態が滅多に無かったため、なんとも平和です。

実際には小さな“抑うつ”は起こっていますが、日常生活に影響が出ない程度のいわゆる『低め安定』に波を抑え込めている気がします。

あぁ、平和って素晴らしい。



双極性障害、薬やめたがり

「調子が良くなってくると、薬をやめたがる」というのは、双極性障害の典型的あるあるのようです。
私ももれなく、過去に何度も『お薬イヤイヤ期』を経験しています。
↓↓


どうしても調子が良くなってくると、

「私、本当に病気か?」

という疑問が湧いてきてしまい、“元気なのに薬を飲む”という行為が嫌になってしまうのです。

「薬、無くても大丈夫じゃね?」

という思考に至り、

「薬以外の方法で何とかなるのでは?!」

という考えがムクムクと湧いて来てしまうのです。

ヨガ、鍼、セルフ灸、漢方などなど…
過去にあらゆる方法を試しました。

しかし、調子が良い時は効いている気がしても、圧倒的な“抑うつ状態”にはどれも歯が立ちませんでした。

私は一度調子が落ち着いていた時に主治医と話し合い、約半年かけて薬ゼロ近くまで減薬をしてもらったことがあります。
しかし、“もうすぐ薬卒業だ!”となった2ヶ月後にドーンと大きな鬱に落ちました。
「どうすればいいんでしょうか?」とうなだれていると、

『今こそ。今こそ薬のチカラを借りるべきでしょう。まさに今ですよ』

と主治医に諭され、投薬を再開しました。


降水確率80%ならば

双極性障害が薬物治療をやめた場合の再発率は8割以上とも言われています。

降水確率が80%ならば。
まぁ、傘持って出かけますわな。
出かける時は晴れていても、せめて折り畳み傘はバッグに入れておくでしょう。
それと同じ事だな、と今は思っています。

以前は、「朝晴れてるなら傘いらないもんね〜」と勢いよく出かけては、帰り道に雨に打たれながらずぶ濡れでうなだれていました。

「降水確率80%なら、とりあえず傘持って出かけよう」

ここ1年でやっと思えるようになってきました。



“予防”の大切さ

前述のように、以前は『雨が降ったら傘をどう探すか?=波が起きた後にどう対処するか?』を中心に考えていたのだと思います。しかし、双極性障害は波が起きてから対処するのは大変です。

つまり、

『いかに波を起こさないか』

という事前の“予防”が最も大切なのだと気づきました。
そのためには薬の血中濃度を一定に保っておく必要があります。

これはもはや、双極性障害の宿命でしょう。

一応、私は会社員。部下もいる身です。
ユラユラと波に揺られてる状態を晒す事態は避けたいのです。
周りに迷惑をかけるリスクを少しでも減らせるなら、せめて“傘”を持って出かける覚悟はしようと決めました。

この決意があるということを、次の軽躁時の私に向けて残します。
忘れんなよ、私。


精神科医YouTuberの益田裕介医師が双極性障害が投薬を続けることの重要性について
「双極性障害はいつまで薬を飲まないといけないのか?」
というタイトルで動画をアップされていたので下記に貼っておきます。

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