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2021北海道道央の旅#3|GWの北海道がとても寒かった話|Travelogue

夜、寒くて目がさめた。

傍らに置いていたスマホを見るとまだ零時をまわったところ。車の窓は寝息で結露してまっしろだ。・・・イヤ、めちゃくちゃ寒いですやん! 確か去年の今頃は20℃超えの陽気が、なんてニュースを聞いたよなあ・・・

だんパラ公園の寒空

翌日の鷲別岳の低山トレッキングに備えて、ふもとのだんパラ公園キャンプ場の駐車場で寝袋にもぐりこんだのは、昨晩の9時くらい。真っ暗になる前にスーパーの惣菜とカップ麺を食べて、北風が強く吹いていたから車を風裏に駐めなおして、明日のトレッキングの準備やなんやかんやして、早めの就寝となったわけだ。でも3時間くらいで身体が寒さに耐えきれなかったのだろう。

経年劣化して捨てるつもりで持ってきた寝袋が、肩が出る封筒型でしかも薄手だったのがまずかった。けれどこれはどうしようもないから、着ているものを見直すしかない。インナーは長袖の保温力のあるやつだったけど、これにユニクロの厚手のヒートテックを重ね着した。シャツを着てセーターも着た。そのうえにダウンを羽織った。下はインナーパンツに綿入りズボンのままだけど、登山用の毛糸のソックスをふつうの靴下の上から履いた。マフラー代わりにタオルを首にまこう。

再び寝袋に入ると、さっきよりは温かい気がする。レンタルしているホンダNバンはほぼフルフラットにできるだけあって、軽自動車とはいえなんとか足を伸ばせる。ニコニコレンタカーの予約サイトでは車種指定まではできなかったから、わざわざ電話して指名しただけのことはある。

マットはプールで浮かぶ用のフロートマットで代用していたんだけど、これはヒットだった。3分の2くらい控えめに空気を入れることで、座席の凸凹にフィットしてくれるし寝返りもうてるしで快適だった。これも捨てるつもりだったんだけど、結局持ち帰ったよ。

朝の4時くらいに空が白みはじめてきたので、寝不足な気はしたけど起きることにした。しばらくはスマホで天気と今日のトレッキングルートを再チェックして、トイレから戻って車のキーをまわす。ヒーターから温かい空気が流れてくる。もう大丈夫、なんとか凍死はしなかった。おおげさだけど、車中泊初日はほんとにそう思えた。

いやほんとはね、旅マエはソロテントで寝起きするのをこの旅のメインに据えていたんだ。でも初日のキャンプ場はフリーサイトだったからかいい場所が探せなかったし、宵闇も迫っていたしで、車中泊に決定。翌日はもともと室蘭港の道の駅での車中泊しか眼中になかった(隣にスーパー銭湯風の温泉があるのも魅力だったし)。

キャンプできたのは4泊目、新冠町の判官館森林公園キャンプ場だ。この日は5月3日、晴れていたが風が強く、夜はもっと強くなるという予報だった。

昼過ぎにはキャンプサイトにテントを設営して、そのあとはしばらく近くを流れる新冠川で釣りをした。雨が降り出したのでいったんテントに撤収して、またもや地元温泉(ここもスーパー銭湯風)へと繰り出す。

長めのお湯につかり、ポカポカになってテントに戻ると、四隅の一箇所のペグが外れてフライシートがバタバタと風にあおられていた。キャンプサイトは水はけをよくするため砂地にしてあって、ペグがうまくささらない。周りを見ると木の切り株が捨て置いてあったんで、ここぞとばかりに持ってきていた百均のガイロープを取り出し、切り株に結わえて固定する。

風は確かに強まっていた。この場所は谷筋から風が吹き上げてくるような位置のようにもみえてきて、安物テントの耐風性が心配になった。

火の粉が飛ばないか心配

のんびり星を眺めながらBBQという状況じゃないから、早めに夕飯の火起こしにとりかかろう。これまた百均グッズを組み合わせた焚き火セットを取り出し、薪と着火剤に火をつける。薪は前日の5月2日、白老町のポロトの森キャンプ場で使おうと集めたものだ。


・・・5月2日・・・ この日も車中泊だったのだが、ランチは格安で海の幸を味わいつくそうと思い立ち、地元スーパーにてヒラメとホッキ貝のパックを購入。しかし、途中の薪拾いに時間をとられてデイキャンプの締切時間を10分ほどすぎてしまい、あえなく退散。諦めきれずに近くのサーフで投げ釣りしている人たちにまぎれて火を起こそうとしたけど、強風で断念、ってぐあいにツイてない日だった。

ポロト湖にも浮かんだんだっけ

買った食材は、この日の朝凪の時間帯、昨日と同じ海岸でBBQして半分は食べた。とはいえまだ半分残っている。春まだ浅い北海道とはいえ魚が腐らないか心配だったが、捨てるのはイヤなので夜に食べようと暖房をつけずに車中で保管していた。昼飯は抜いたからおなかはすいていたけど、朝と同じメニューで、しかもホッキ貝は正直微妙な味だったので、食後の満足感はかなり低かった。せめてなにか別の食材を買っとくべきだった。

そのあとはたぶんアマゾンプライムビデオかなにか見てすごして寝た。初日は標高が高かったのと薄着だったので非常に寒かったが、2泊目・3泊目は厚着していたからふつうに寒いと感じるにとどまっていた。

だけど、この日は厚着していてもかなり寒かった。やはりドーム型テントの薄皮2枚じゃ寒気は防ぎきれないのか!? 風がヒューヒューとうなるのも気分的に寒さを助長していた。マットをはさんではいたものの、地面からも底冷えを感じていた。なんとなく眠りが浅いまま朝を迎えた。

翌日とその次はホテル泊、最後の2泊は車中泊だったから、テント泊は結局この1回きりで終わってしまった。バックパックの中で結構なスペースと重さをとった割には活躍できず、テントには申し訳が立たない。だけど次にキミと旅するときは行き先と季節を選ぶことにするよ、ご苦労様でした。


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