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底辺正社員より非正規の方がマシになりつつある理由

私はよく底辺正社員より非正規の方がマシだと言う。
地方で5回転職をした私は、底辺正社員で働く事の厳しさと割の悪さに苦しんでいたが、そこで働く非正規の人達は割と元気で待遇と金が釣り合っていることに気がついたのだ。
何故そう思ったのかを語っていきたい

1.同一労働同一賃金により正社員との差が大きく埋まった

同一労働同一賃金により長年存在していた非正規との差が埋まった。
このため正社員より楽な仕事を振られやすい非正規が正社員に肉薄する待遇になったのだ。
社会的信用とクビのなりにくさくらいしか今や正社員になるメリットは無く、仕事キツイ、長い拘束時間等の欠点が目立つようになって避ける人が増えてきている。
しかも2015年辺りから終身雇用の終焉をトヨタが示唆し、多くの企業で人員整理による希望退職、リストラを行う企業も増えている。
特にコロナ禍では非正規だけでなく正社員さえかなり切られたため、非正規程ではないがクビのなりにくさも無くなりつつあるのが現状である。

2.昔から語られる非正規の末路と言われる話が現代では異なる場合が多い

・貯金が少なく、老後も働く必要がある。
→低年収正社員でも同じ。
 しかも高年収でも貯金できない人はそうなる。
・年下の上司にこき使われる。
→正社員でも転職すればよくある。気にしても仕方ない
・年収が低い。
→掛け持ち、深夜勤務、専門職等で大きく変わる。
 場合によっては正社員より稼げるため、一概に言えない。
 そもそも残業休出が少なくなるので低めになる。
・キャリアにならず、正社員転職は厳しい。
→正社員が現代にかみ合わない為、なる必要性は薄い。
 現に正社員からのドロップアウトも増えている。
・年取ると就職先が無くなる
→人手不足なのでいくらでもある。
 特に資格職は引く手数多。
・将来性が無い
→日本に将来性があるとでも?
・クビになりやすく不安定
→正社員でも人員整理という早期退職があるのでいうほど安定していない。

3.非正規の自由度の高さが時代に噛み合ってきた

正社員は最低でも一日8時間週5日働く必要がある。
また、定時は8(9)時〜17時という会社が多く、工場であれば交代で夜勤務をさせられることもある。
しかし、それでは長すぎる、朝がキツイ、交代はキツイなど、適応出来ない人も多く存在するので人を集めにくいし離職率も高くなりがちである。
しかし非正規は一日の労働時間や週休を選んだり、朝がキツイなら夜固定の仕事、といった柔軟な働き方が可能である。
そのカスタイマイズ性の高い自由さで人が集まってきており、時代にかみ合ってきているのだ。
というより時短正社員や夜勤固定正社員をやっていれば非正規のがマシとはならなかったはずなのだが。

4.底辺正社員よりホワイト非正規のが待遇も収入も良い

底辺正社員はサビ残があったり月給が低く設定されていることが多く、ボーナスもろくにない。
その為時給換算すると最低賃金に毛が生えた程度や、それを割るような糞みたいな時給になる時もある。
私もこれによって毎日8時間週5日以上働いてるのにろくに金がもらえず、同僚と「派遣やパートのが稼げるだろ」と愚痴っていたことがある。
底辺正社員達も薄々気付いてはいるのだが、正社員信仰と非正規への偏見で中々辞めれないってのが現状なのだろう。
しかし、ホワイト非正規は福利厚生はしっかりしているし給料も相応にもらえるので底辺正社員から流れた人はもう正社員に戻れないと語る。
徐々にそういう社会へと変わっていくのだろう。

まとめ

日本は長年の正社員信仰があり、就職氷河期、リーマンショックでより強くなった。
しかし、人員整理による希望退職やリストラをきっかけに徐々に非正規のがマシになり始め、とどめにコロナ禍の大量人員削減によって非正規でも問題無いと思う人が増えた。
そもそも正社員という働き方が合わないという人も増えていたので非正規にドロップアウトする人が増えるのは必然であったのだ。
今後の社会は正社員が非正規の様に柔軟な働き方を選べるようになるか、非正規が主流になるのか注視していきたいところだ。

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