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おじさん小辞典 その二

今日は、私の誕生日です。何と61歳。
長い人生経験の中でも、初めての体験です。
※ 以前長嶋茂雄さんがインタビューで答えた名解答です。

未曽有の領域に飛び込んだようで、そこで、過去を振り返り考えることにしました。
というと、厚い人生経験に裏打ちされた経験談と思われるかもしれませんが、沈思黙考した上の内容ではなく、単なる凡人の感想で書き飛ばしているだけなので、熟考は必要ありません。
真剣に読まないでください。

枕として、1月8日が誕生日の有名人を見ると、エルビスプレスリー・もんたよしのり・北の将軍様がいます。

思い返すに、誕生日などという儀式は、いつ頃からやっていないのか覚えていません。
起床して「ああ、また年取ったなあ」と思うと、布団から出る足取りが少し重たくなったような気がします。
点けたテレビの向こうでは、北の国民が『将軍様ばんぜー』と歓喜の声を上げている画像を見て、私の誕生日を祝ってくれているのかなと一人納得して、無為に時間が過ぎていきます。

ここで、質問です。若いみなさん。自分の年齢を忘れるということがあると思いますか。

実は、あるのです。
つらつら考えるに、誕生日のお祝いをしていたころは、ローソクが何本だ。プレートには○○才と書くなど、年齢を確認する作業が伴っていました。

また、何かと公的書類を作成する機会も頻繁にあり、無意識で年齢を認識していました。

しかし、40歳を越えたころから年齢を記入するという作業の機会が減るのです。
さらに、誕生日の儀式も行わなくなると、なんとなく「おめでとう!」と言われるだけで、作業を伴っていたケーキを買わなくなるので、自ずと「年齢確認」もしなくなるのです。
なので、ふと、人から年齢を聞かたとき「(・・?」と、年齢認識の記憶の欠落に少々焦ります。

思わず、計算しようと生年月日を想起します。
「昭和37年だと、ええと、今は令和で、昭和換算だと(・・?」平成を挟んだ計算式が脳内にはインストールされていません。
もちろん、スキホ機能を使えば、造作ない作業ですが、人前だとこっぱずかしいのです。

しかしである。
60歳前になると、年齢認識が顕著になります。
退職関係などの書類を目の当たりする機会が増えるのです。
自然と、還暦カウントダウンタイマーが始動され、同僚の中にはカレンダー機能に『60歳まで、あと何日』とプログラムを入れて毎日、確認しています。
わざわざ、日割り計算をしなくても思いましたが、同僚の喜んでいるような表情には、少し陰りが見え隠れしていました。
60歳を意識したくないのです。まだ、働けるのにという自尊心があるが故に、敢えてカウントダウンタイマーを設定して、還暦というレールに移行する心の準備をしていたのです。
切り替えポイントの行く先の車両は、鈍行電車です。
これまでの、急行には戻れないのです。
さみしいのですが・・・

しかし、しかしである。
みんなが一様に、鈍行電車のままで進行しているのか。
私の、考えを変えたのはトム・クルーズでした。
何と、私とタメなのです。
しかも、ミッションインポッシブルの次回作も進行しているとか・・・
そこで、私は決意しました。

60歳と同時に、年齢も、心も、グレートリセットするぞう

今からでも、遅くない。
還暦は、新たな人生の始まりだ。
マーベリックには誰でもなれるんだ。

心の中で、叫び、気炎を揚げたところで、少々アルコールの回りが早くなってきました。

おじさんシリーズ続きは、次回に むにゃむにゃ


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