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今時の若者は 【新聞に掲載されました。】

昔から、おじさんと称される人の話は長い。
「私の若い時は」という起こし言葉で始まり、愚痴をつらつら連ねて「まったく、今の若いものは!」と終止符が打たれる。

自身も、若い時分には、おじさんたちの今昔物語集に辟易していた。
そこで、誓った。
自分がおじさんになったら、そんな言葉は禁句にするぞ。
やがて、おじさんになった。

今時の若者をよくよく観察してみる。
なかなかどうして、倹約家で堅実、まっとうな将来設計がある。
未来は明るいぞ。
いやはや、おじさんの若いころとは、隔世の感甚だしい。
だいたい、おじさんの若いころは
「宵越しの金は持たん」
「日の出まで飲み明かして出勤したぞ。」
などなど、武勇伝がテンコ盛りだった。
その他にもな・・・おいっ!人が話しているときは、しっかり聞け。
まったく、今時の若い者は・・・ あっ!

☆10月23日の中日新聞、日曜版「300文字小説」に、掲載されました。
ニヤッと笑っていただけたら幸いです。


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