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自己表現

ここのところ、インクを使って表現をしています。

この表現は元々美術大学に通っていた時の自分の表現方法でした。
とはいえ美術大学にありながら、「コレが表現したい!」という様なタイプでは無く、流れ流れて辿り着いた表現で、明確な意図と熱意を持って制作していく友人達を「凄いなぁ」と感心しながら創っていました。

けれど、今思えば私はとてもこの世界の表現を楽しんで向き合っていたし、私から見て凄いと思っていた彼らも自分は足りないともがいていたと思う。

そして、私は自らの力で創り上げるよりも、「私の発見した世界をできるだけ自然な形で、美しいと感じる形に留めたい」というのがいつもどこかにあるので、その点でも自分に沿ったものだったのだと思う。

このインクの表現は、自分で「この形にしよう」と細部まで意図して出来るものではなく、ただただ出てきた現象に感動し、その一瞬だったり、連続だったり、変化だったりを切り取るもの。

偶然性に、自分は発見して整えているだけの存在になれる。
自分のものとは言い切れないような。
自分の意図が少なく、エゴが少し薄まる。

ただ、見つけ出したい。
それを、整えて引き立てる役目になる。



ずっとどこかでこの表現を、「だって、誰でもできる事だもの」と思っていたけれど、この表現をしようと思ったのは自分。
そしてきっと同じ手法を使っても、使う色、やり方、切り取る部分、一瞬一瞬の出会いは人それぞれ違うだろう。

卒業してから10年以上経ち、相変わらず「コレが創りたい!」は無いまま「これが私なのだなぁ」とようやく見つめられる様になったのかもしれません。
こうして戻ってきた私は、私が今に至るまで、そして今掴みとった思考と言葉も添えて、何か形に出来たらと、朧気に思っております。

【始まり】
Restartの第一弾として。
始まりには衝撃がある。

これから、インク以外にもきっと触れながら、けれどもしばらくはインクを中心にできればいいな。
自分に自信が持てるように。
それがどこか、誰かに繋がるように。
自分の、家族の糧になるように。
できる事を、やってみたいと思う事を1歩ずつ。

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