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ブリッジを一人で学べる「オートブリッジ」なるガジェットについて

コントラクトブリッジは4人で遊ぶゲームです。ですが、「一人の時でもブリッジで遊びたい、ブリッジを研究したい」と思う方もいらっしゃると思います。現代では、パソコンやスマホで遊べるブリッジのアプリやサービスがありますから、いつでも気軽に一人でブリッジをすることができますが、パソコンやスマホがなかった時代の人たちはこんなガジェットを使っていました…というわけで、今回は「オートブリッジ」という、一人でブリッジを遊ぶためのグッズを紹介したいと思います。

オートブリッジあれこれ

オートブリッジは1930年代に登場したガジェットだそうですが、Google Arts&Cultureで検索したところ、いくつかオートブリッジの画像がヒットしました。

まずは、1930年代の古いモデルのオートブリッジ。↓

続いては、ポケットサイズのオートブリッジ。↓

こちらは1960年頃のオートブリッジ。↓

なにやらタブのようなものがたくさん付いている装置のようです。

オートブリッジを入手してみた

ネットで検索しても、どうやって使うものなのか全く検討がつかなかったので、実物を入手してみましたー。いつ頃発売されたものなのかは分かりませんが、比較的新しいモデルのものなのではないでしょうか…?

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内容物はこちら↓

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本体と遊び方の説明カード、本体に挟み込むシートが入っています。

本体はプラスチック製と思われます。↓

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では、使い方を見ていきましょう。
まず、本体を開いて、カードを挟み込みます。↓

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すると、本体の表側から、挟み込んだカードの印字が見えます。
これが、4プレイヤーの手札(ハンド)を示しているというわけです。

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そして、「BIDS」のタブを開いて、コントラクトを見ます。
これらの情報を頼りに、どのようにカードを出していけばいいのかを考えます。

オートブリッジではSouthがディクレアラー=プレイヤーとなり、Northがダミー(自分のペア)、EastとWestはオポーネント(対戦相手)となります。
ですので、まずはオープニングリードを出すWestの一番下のタブを開きます。オポーネントの手札は下から順に出されることになっています。タブを開いて見えた数字は手札を出す順番です。

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それに対し、Northは何を出すべきでしょうか。これを考えて、正しい手札のタブを開きましょう。1順目に出すべき手札のタブには「1」と書かれています。別の数字が書かれたタブを開いてしまった場合は「間違い」ということになります。

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こんな感じで、全ての手札のタブに出す順番を示す数字が書かれています。

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こうやって、シートに書かれた問題に対し、手札を出す順番を考えて遊ぶのがオートブリッジというアイテムなのでした。

ガジェットの原理はとても単純なものですが、実際に触ってみると、ブリッジの正しい手順を学ぶのにとても便利だと感じました。
一人で学習するときにハンドと解説文を読むだけだと、文章を読んでなんとなく分かった気になってしまうのですが、オートブリッジではカードを使って遊んでいる時と同様にカードの出し方を自分の頭で考えることができました。

正直、「こんなものでブリッジを一人で遊んで面白いのかなぁ」と半信半疑ではありましたが、百聞は一見にしかず、初心者が一人でブリッジを研究するのに最適なアイテムだと思いました。
現在、オートブリッジが生産されているのかは分かりませんが、もし手に取る機会があれば、是非遊んでみてくださいーではー。

サポートはコントラクトブリッジに関する記事執筆のための調査費用、コーヒー代として活用させていただきますー。