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コントラクトブリッジもうすぐ100年の歴史

以前「コントラクトブリッジはどこからやってきたのか調べてみた」という記事で「ブリッジはいろいろなカードゲームから派生してできたゲームですよー」ということをご紹介しましたが、今回は「コントラクトブリッジ」というゲームが誕生してからの歴史について書いていきたいと思います。
今回の記事執筆にあたっては、日本コントラクトブリッジ連盟さん、アメリカンコントラクトブリッジリーグ世界ブリッジ連盟等のウェブサイトや日本語、英語版のウィキペディアなどを参照していますー。

コントラクトブリッジの誕生

コントラクトブリッジのルールは1925年にアメリカの鉄道王ハロルド・バンダービルトによって考案されました。バンダービルトは元々オークションブリッジの愛好者でしたが、そのルールを改良し、現在のコントラクトブリッジのルールの基を作りました。そして、1920年代後半の間にコントラクトブリッジは急速に普及しました。その後もルールの改良が加えられ、バンダービルトが考案したコントラクトブリッジのルールはアメリカのホイストクラブで正式なルールとして定められるようになり、さらにブリッジの国際ルール化へと発展していきます。

コントラクトブリッジの国際化

バンダービルトによってコントラクトブリッジが普及したアメリカにとどまらず、その人気はヨーロッパへと広まっていき、1935年にはヨーロッパ対アメリカの世界選手権試合が開催されるほどになりました。
その後、1947年にヨーロッパブリッジ連合設立がされ、さらには欧米以外の国でもコントラクトブリッジの組織が誕生していきます。そして、1958年に、世界各国のブリッジ組織が加盟する「世界ブリッジ連合(The World Bridge Federation)」が設立されました。

ちなみに、当時のアメリカのコントラクトブリッジブームはなかなかなもので、ブリッジのテレビ番組が放映されたり、スター選手が人気を集めたりしていたそうですよ。興味のある方は↓の記事もどうぞ。

日本でのブリッジの普及

ここで、日本におけるコントラクトブリッジの普及の経緯についても触れておこうと思います。日本のブリッジ組織である「日本コントラクトブリッジ連盟(略称:JCBL)」が設立されたのは1953年のことです。これに先んじて、JCBLの前身となる1950年に東京ブリッジ協会が設立されており、JCBLが設立されてからも東京を拠点としていましたが、1963年には関西支部が発足し、活動エリアを広めていきました。

また、国際的な活動として、1957年に設立された極東ブリッジ連合、翌年の1958年に設立された世界ブリッジ連合に日本も加盟し、国際試合にも日本は当初から参加しています。

その後、日本国内のブリッジ人気も高まっていき、1980年代には企業がスポンサーについた競技大会が行われたり、NHKの教育番組でブリッジが取り上げられたりと、盛り上がりを見せました。

さらに詳しい経緯は日本コントラクトブリッジ連盟さんの「JCBLのあゆみ」のページをご覧いただきたく。

コンピュータブリッジの登場

1990年代になるとパソコンが普及して、パソコン上で遊べるブリッジソフトが開発されたり、インターネット上で他のプレイヤーとブリッジができるサービスが登場するようになりました。
この辺りのことは「コントラクトブリッジはデジタル化やオンライン化が進んでるゲームだよねって話」という記事で書いたので、本稿では省略しますー。

マインドスポーツとしてのブリッジの発展

近年コントラクトブリッジは、娯楽のためのカードゲーム、社交で楽しまれるアクティビティという枠を超え、知力を競う「マインドスポーツ」としての活動が活発になっています。

コントラクトブリッジはマインドスポーツとして1995年に国際オリンピック委員会(IOC)の認定を受けており、2018年に開催されたアジア競技大会ではブリッジが競技種目に採用されました。
また、コントラクトブリッジは国際マインドスポーツ協会(IMSA)の加盟種目でもあり、2008年に開催された「ワールドマインドスポーツゲームズ」で競技種目としてブリッジが行われました。

コントラクトブリッジの国際試合はコントラクトブリッジが世界的に普及した早い段階から行われていましたが、現代では「マインドスポーツ」と呼ぶ方が相応しいのかもしれません。
競技としてのブリッジやマインドスポーツとしてのブリッジに関心のある方は以下の記事もどうぞー。

というわけで、コントラクトブリッジが誕生してからの歴史についてまとめてみましたー。コントラクトブリッジの誕生を1925年とすると、2025年で100周年。記念イヤーがもうすぐなんですね。その頃にはコロナや世界情勢がいろいろ落ち着いているといいんですけどねーではー。

サポートはコントラクトブリッジに関する記事執筆のための調査費用、コーヒー代として活用させていただきますー。