見出し画像

ヨギックアルケミー 誕生までの話。

私は7歳の頃からずーっとクラシックバレエの修練をしていて、大学では舞踊学専攻に入学。そこでコンタクトインプロヴィゼーションに出会い、東洋哲学、東洋的な身体術に初めて出会いました。その身体哲学があまりに難しくてできないことにショックを覚え、それから様々なワークショップに行きまくり、その中でヨガに出会いました。初めてヨガに出会った時の感覚は忘れられません。インドで学んできた女性の先生のクラスでした。体が無くなるような不思議な感覚と、溢れ出る涙。「ヨガってすごいぞ!」と発見して、それからヨガを極めてみたいと、「これぞ!」という先生のクラスに通うようにな理、3時間の練習を毎日するようになり、2004年24歳の頃に北インドのリシケシでどっぷりヨガ的な暮らしに入ることになりました。

まだそこまで観光地化も進んでおらず、ヨガがビジネスになる前のインドで師と出会い、学べたことは本当に運がいいことだったと思います。

私の師はスワミ・モハメット・マハリタ(2017年に肉体を離れています。)は布一枚をまいて暮らしていて、近所の方から占いとか、人生相談を受けながら、教えを求める人にはヨガ哲学や宇宙について説き、弟子を育て、自身はアーティストとして絵を描くヨギでした。そのお弟子さんの日本人の女性がアシストしてくださるなかで学びましたが彼女もアーユルヴェーダに精通していて、暮らし丸ごとヨガで生きている素晴らしい先生でした。

先生の元で一ヶ月間、ベジタリアンのお食事をいただいて朝からヨガと瞑想、哲学を学んで暮らしていました。衝撃だらけの毎日で、その時間の中で私の中で作り上げられていた概念のなにもかもがガラガラと音を立てて崩れ去りました。

ヨガを学んだときに、まず、ベジタリアンのこと、性のこと、宇宙のこと、暮らしのことを徹底的に教えられ、改善させられました。急激な環境の変化とハードな練習の中で小さな神秘体験を何度も得て、その後も先生から与えられた課題(また別の投稿で紹介したいと思います。)と向き合い、数年間にわたり、毎日アサナと瞑想と向き合う日々が始まりました。その中で数々の神秘体験をしました。「スピリチュアル」な世界に一切の興味のなかった私は思い込みや先入観がなかった分、純粋な修練が続けられたので、結果的にそれがとても効果的だったのだと思います。

体験を経て初めて、哲学が理解できたり、年数を経るごとに哲学への理解も深まっていきました実際の変容や覚醒を体験していくと、それがとても大げさなことではなくて、すごく現実的なことで、そして生きる上でベーシックに必要的なことでもあるのだということを理解して行きました。

ヨガは深すぎて、教えることはできる限り避けていました。強烈な体験をしている分、表面的な体操として教えることは避けたかったので。本当に効果のある本質的な形で伝えたいと思いながら、少し妥協する形で消極的でありながらも、ヨガのクラスはちょこちょこ続けてきました。

2020年、ヨガをする上での一つの目標でもある体験をしました。フェミニンアルケミーという女性のためのヨガやシャーマニックな儀式を伝えているヨギニの5時間にわたるワークに参加した時のことでした。それは今までの神秘体験を統合して加速して、超えていくような強烈な体験でした。身体ワークでここまでエネルギーを動かせるということは衝撃的でした。しかし、実際にそれを体験して、具体的に大きな覚醒をし、人生が大きく拡大していくことを体験すると、これは伝えなければならないと、自分にもとうとう教える順番が回ってきたことを自覚して、「一人一人違うであろうこの道の進み方を教える方法が私には見えるのだ」ということを自覚し、伝えることを始めようと思いました。

そして、私のやっている進み方を「yogic Alchemy = ヨギックアルケミー」と名付けて伝えることを始めています。それはヨガが本質的な変容を起こしいくものであることを改めて捉え直したものです。

たとえば、プラナヤマは最初は浄化のために行いますが、浄化がある程度進んでいくと、脳にプラナを大量に送るため、それによって脳の可動領域を広げていくため、そしてさらにそれが進んでいくと、強烈に急激にプラナを送ることを通して、覚醒していくところをやって行きます。もちろん急激に大きなエネルギーを動かすことほど、危険がつきものなので、何年もかけてゆっくりとじっくりと進んで行きます。コツコツと、できたら毎日、最低、週に3回以上、人によっては1年やってやっと純粋に座れるようになり、体の準備ができてくるまでに、3年5年と必要な方もいます。そして同時に哲学を学んで、生活や思考体系を変えていくことが不可欠です。

そのさきに自然と立ち上がってくるのが、 自由でクリエイティブに生きるのに必要な自分軸と暮らしです。そしてそれが拡大して行くという新しい人生。

ヨガで本質的な変容を目指す場合、すべてのことは学んでいく順番とタイミング、練習していくタイミング、暮らしの質がとても大切になります。ヨガは一人で進むのが難しいというのは、一人だとこのタイミングを見極めるのが難しいということでもあります。それをちゃんと変容が起こる形で伝えて行くことが、私にとってのヨガを伝えること

インターネットという技術が加わり、毎日、密な練習をすることが可能になったことで、田舎で自然の中で暮らしながらヨギックアルケミー を伝えて行く手立てができました。

もっと楽しく、人生そのものを「探求」と「遊び」とする、「生きる」ことの達人が増えて行くことで、私たちの住むこの世界はもっと楽しく豊かで優しい場所になって行くと思うのです。だから私は私がもっと幸せに楽しく生きるために、ヨガを伝えているのでもあるのです。

Breathing art. Yogic Alchemy


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?