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『螺旋階段』と『踊り場のある階段』

今、自分自身はどっちを登っていると思う?
CEOに唐突に問いかけられました。

私は、何を意味しているのか考えることなく、
『螺旋階段』と即答しました。

理由は、足を止めることなく突き進む。踊り場があったら、辛くなったら休んでしまいそうだから…。

そんな理由も伝えていた時、あることを思い出しました。

それは、私が大学生の時のことです。
大学行事で、イタリア研修がありました。そして、フィレンツェにあるジョットの鐘楼に登ったときのことを…。

登るとフィレンツェの街を一望できます。登り終えた時、フィレンツェの街並みが目に入った時の感動は、達成感に満たされていました。

階段の幅は広くなく、人と人がすれ違えるくらい。
414段の階段の先に頂上が待っています。

踊り場はほとんどなく、直線に昇っていく階段もありましたが、螺旋状になっている部分が多かったです。

少し休める空間もなく、足を止めては後ろの人の足までも止めてしまうことになります。どんなに足が上がらなくても何がなんでも進み続けていたことを思い出しました。

登ることだけしか考えることができず、目の前の階段しか見ていなかったこと。

おそらく、その時考えていたのは、後ろから来る人のこと、頂上はいつ辿り着くのだろう…

この建物は、
どんな目的があったのだろう
誰がつくったのだろう
なんでこのような階段にしたのだろう
どんな景色が待っているのだろう

全く考える余裕もなく
ひたすら登り続けていました。

仕事においても
余裕がなく突き進んでしたのかもしれない…

ただ、目の前の目標達成のために
突き進んでいたのかもしれない。と…

そんな事を考えていた時、
CEOが口を開きました。

螺旋階段の方が、
登ることに集中できるから
早く頂上へ行くことができるのかもしれない。

ひたすら、目の前の階段を登り続ける。
それもすごく大事。

そういう時期があってもいい。

けれど、振り返った時、
どんな景色がのこっている?

苦しかったけど、最高の景色を見れた!
それが大きな記憶になっているのでは?

そこに辿り着くために、
自分自身がどんな行動をしたのか。

苦しかった時、
苦しい中でもどんな行動に移したのか。

どのくらいのペースで
進むことが出来たのか。

うまくいっている時と、
苦しかった時は、
どんな時に起こったのか。

常に自分自身と向き合い、
状況を把握していなければ
怪我や失敗につながってしまう。

踊り場がある階段では、
どうだろう。

そこの踊り場で足を止め一息つくことで、
次の一歩の重さはちがうかもしれない。

もしからしたら、止まっている間に
後ろから追い越されてしまうかもしれない。

ビジネスにおいて、越されるのは悔しい。
けれど、譲ることも覚える必要がある。

それは、緊急性を認知する直感を鍛えることもでき、互いに応援しあうことができる環境にも繋がっていく。

踊り場があることで、

【現状認知】

自分がどの位置にいるのか、
それは、どれくらい進めることができて、
あとどれくらいで目標に届くのか。

なんとなく目標地点までを推測し、
再度計画を立てて進んでいくことできる。

最後に、一番大切なのは。

結果という大きな踊り場に直面する前に、
自分自身で小さな踊り場を作り出していくことが
着実に進んでいける成功者。

良いことも良くないことも。

例えば、倒産、破産。
行動のさきにある結果が
階段でいう踊り場。

危ういなかで、
たくさんの選択肢がある。

今までと同じ行動をし続けていたら
自ずとその結果に辿り着く。

たどり着いてしまっては、
そこから立ち上がる方が遥かに難しい。

この踊り場に辿り着く前に、
自分自身で現状認識、行動改善。

この小さな踊り場を
出来る限り自分自身で創りだしてほしい。

その踊り場という、
自分自身の節目を創り
進んでいってほしい。

節目がある竹は、
高く天に伸びていっても
簡単には折れないように。

音楽も同じだよね。
60分近くある大曲でも
最初から最後まで、
音がずっと鳴っていては
聴いてる側も演奏者も疲れてしまう。

1拍の休符が、
音が鳴らず時間が、
実は次なる音の力強さを
生み出しているんじゃないの?

ある日のMTG終わり、
CEOの質問から…

私は、現状確認しながら
進んでいたつもりでいたことに気がつきました。

同じ進む一歩でも
一歩のチカラ強さや大きさは
はるかに違う事を感じました。

そして、最近強く思うのは…
社会に出る前の方々に伝えたい。

社会に揉まれ、
諦め、悔しい思いを沢山します。

その時、
心が折れてしまう前に、一呼吸とってほしい。

そうすると
見えなかった景色が、
ふと見えてくることがあること。

諦める前に、
自分自身の踊り場をつくり
一呼吸、時には、誰かに助けを求めていいことを…。

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