キョロキョロおじさんとの闘い(たぶんファイナル)
帰りの電車にて、
距離をつめてくるニタニタ、キョロキョロ、
女性を観察しているおじさんのことは前々回記事で書きました。
記事では、おじさんに勝ったことを宣言して
「さよなら、キョロキョロおじさん」
としましたが、
正直、終わってはないと感じていました。
たぶん、あのときだけなのだろう。
次はどうなのか?
なのでわたしは、週1~2回でも、おじさんに立ち向かうことをリトルに宣言したのです。
「その後の挑戦❶」
電車を降りる前から、武者震いか何か、緊張感が走る。
いるのか、キョロキョロおじさん。
いたー!
わたしはエスカレーター最後方(こうほう)なのですが、
おじさんはなるべく後ろ後ろにまわって距離が縮まってきます。
あいかわらず、横を駆け上がる人の顔を必ず見る。
鉄則なのかな。
そして、さぁ!
いよいよ後ろを振り返った。
わたしと目が合う。
わたしはこの世のものと思えないような般若顔を瞬時に披露します。
ポイントは深く刻まれた眉間のシワと、
眼光するどいナイフのような目。
おじさんはすぐさま前を向きました。
この日は改札へもさっさと出て、シンクロはなく、
心の中でガッツポーズです!
「勝った!」
「その後の挑戦❷」
その次の挑戦も同様、最寄り駅に降りる前は心拍数があがる。
おじさんに、エスカレーターで振り返られるのが嫌なのです。
アイキャッチされるのが嫌なのです。
でも、負けない。
そう思い挑戦することを改めて決意。
わたしには強い武器、
般若顔
というものがある。
でも、前回より何やら意志が弱いというか、
揺らいでいるものがあるのを認めざるをえない。
軸が若干ブレているというか。
エスカレーターでいつもと同じくおじさんが振り返る。
わたしは前の人の背後に、すっと隠れてしまった。
乗り換えの改札に向かう途中、
おじさんはいつにもましてゆっくりペースで、
そして、
後ろを振り返る。
わたしはおじさんにキャッチされたくなくて、
ちょうど前にいた横幅があるお兄さんの背後に姿を隠す。
お兄さん、なんてうまいことわたしの前にいるの?
と思いながら、
でも気持ちは、
「ああ、忍法 壁の術を使ってしまった、、、」
という、敗北感がわたしの頭(顕在意識)を乗っ取り、
物憂い一日を終えたのですが、
「そうだ、京都行こう」
ではなく、
「そうだ、ワークしよう」
と、その翌日の昼休み、ワーク(NESセラピーの先生を中心に、ワークショップ仲間でおこなっている手法)を鼻息あらくはじめました。
このワークを通じて、
「!!!!!!」
と、気づいたことがあります。
それは、
あの時刻に電車を降りて、
エスカレーターに乗った多くの人々の中で、
キョロキョロおじさんに、一番注目していたのは「わたし」ということです。
感情は置いておいて、
おじさんを「見る」という時間だけ考えれば、
わたしが群を抜いて、おじさんの後姿を見つめています。
おじさんがわたしを見る時間よりも、今はゆうにわたしがおじさんを見る時間のほうが勝っているのです。
それに気づけたとき、
「なんじゃそりゃー!」
と、言葉がこぼれました。
一緒に行動しているリトル(潜在意識)が、わたし(顕在意識)のことを気持ち悪がっても、いたしかたないことだと納得ができたのです。
わたしが逆の立場なら、
「え?あのおじさんのことイヤなんでしょ?なんでずっと見つめてるの?探しているの?」
と、矛盾を感じます。
ひとしきり笑って、
わたしは帰りにもう一度挑戦することにしました。
今度こそ、
「おじさんに勝つ」
ではなく、
「わたしに勝つ」
です。
ここも間違っていました。
戦うのは、対相手はなく、いつも自分(思考)だということを。
もうわたしはエスカレーター乗っても、
目の色変えておじさんを探しません。
鬼門の、改札を出て、
のろのろ歩いて後ろを振り返る姿が視界に入ったとしても、
わたしはキャッチせず、
悠々と歩いて自分の乗りたい車両に向かいます。
(以前のようについてきたら、とびっきりの般若顔をお見舞いして、違う車両に乗る覚悟はできています)
後ろを振り向かれる覚悟をしたとき、
なんと、おじさんは乗り換えの改札横にあるコンビニの、
漫画本のラックに気をとられ、
後ろを振り返るルーティンを置き去りにしました。
するする漫画本に引き寄せられ、寄り道に入ったのです。
これまでなかったことです。
わたしにとっては、案外相当の覚悟と実験だったので、
この結末が、拍子抜けに感じられました。
でも、
「ふふふ」
と笑えてきたのです。
なんなん、一体、これは。
気づきを得れば、現実がごろんと変わる。
わたし(頭)が変われば、見えるものがごろんと変わる。
この件に関しては、からだのどっかから、
「終わったなぁ」
というような気配を感じるから、長年繰り返し続いていたわたしのワークは、逃げずに考え、立ち向かったことで、リトルから合格点はいただけたかな、と思えたのでした。
しょうもないですけど、
わたしには大事な闘いエピソードに、
最後までお付き合いいただきありがとうございました^^
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