迷探偵N青木〜謝罪ロードマップ〜
「お詫びの品持って、謝罪いけ、やばいで」
カロさんのこのLINEは僕が迷走し始めたであろうと見計らって拍車をかけるために送ってきたらしい。
どんぴしゃですよ、、
まんまとその策にハマってしまう。
「穴があったら入りたい」という言葉はあるが
「策があったらハマりたい」という言葉を新設したい。
本当にどうしよう、、、なんてことをしてしまったんだ、、、と数秒前から猛烈に黒髪が白髪に変わった頭を抱える
この時点で僕がイメージしていた昨夜のシュチュエーションはこうだ。
場所は駒沢のBAR、そこでお酒を酌み交わす二人
「N青木くんはこの先幸せになるよ」と源さんは僕を励ましてくれた
にも関わらず、
「そんな簡単じゃねんだよ!!」と頭を引っ叩いた。
とゆうものだ。泥酔の僕ならやりかねない、、、
真実を知った今となっては自分の思考回路に慄くばかりだ、、、
とにかく誠心誠意、謝りに行こう。
近所の行列のできる肉饅を手土産にしよう。
僕はすぐさま買いに行った。
僕「肉まん五個入り一つください」
店「はい。贈答用ですか?」
僕「いえ、謝罪用です。」
店「はい?」
僕「はい。あ、N青木です」
店「領収書の宛名ですか?」
僕「肉まん五個です」
店員さんは繁華街にある嘔吐物を見るかのような目で僕を見ている
でも許してほしい
僕は頭の中で用意していた言葉が順番通りに進まないとこういった会話になってしまうのだ。
嘔吐物な僕に対して不安な目線を送りながら肉まんを詰めてくれた。
その姿がとても可愛らしくて股間の提チンが点灯しそうになったが、なんとか点滅で抑えられた。ありがとう僕の提チン。
居酒屋Aの営業中に行くのはご迷惑だろうと閉店間際まで、肉まんを眺めて待つ。
胃が痛い、、、謝罪は怖い。早く謝って許されたい。
肉まんが源さんに見えてきた頃、そろそろだ、
意を決してお店に向かった。こわい、、、やっぱりこわい、でも行くしかない!
寒空の下、怒られる覚悟でお店に着いた。
店頭には一枚の貼り紙が。
「本日、都合によりお休みをいただいております」
僕の謝罪は明日に持ち越された。
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