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星よ知るなら、こちらまで(終)(変わらずにいてよね☆)

「おねがい、お星さま」
と夜空にいくつの願いを託したことか…☆

母子家庭、母の仕事は夜の仕事で、子どもだけの自由な夜。

明日は晴れてほしい!
プールでうまく泳げますように!

お母さんがいつまでも元気でいますように。

お兄ちゃんが生きていたらよかったのにな…
そしたら何か違ってたかもしれないのにな…
お兄ちゃんが還ってきますように、とか。
(お兄ちゃんは5歳上で、生まれた2日後に亡くなってしまって。早く出てきすぎたみたい)

星は亡くなった人たちなんだよ、って誰かから聞いた。(いつか星で空が満杯になるのでは?と心配になったことも)

キラキラ瞬いてるのはお話ししてるみたいだな、何をいってるんだろうと耳を澄ませたり。

大昔から、ある時代からある時代へメッセージが届いてるような、今もいつかのどこかからのそれが届けられてるなら、どんなことだろうね。
私の知りたいことも教えてくれているかな?


星と話すのが好きな私は、
人と話すことも好き。
今、そんな仕事ができて嬉しい限り。

子どものときから、人が笑ってくれるとホッとするし嬉しくなり、悲しそうに泣いてる人のことは心配になり、どうしたの?って声を掛けたくなる。

こんなことは当たり前に、歳をとってもみんながお互いにしていけることだと思っていたけれど、いろんな人や状況や、好き嫌いや忖度なんかで、できなくなったりされなくなったり、そんなことも多いんだって知ったけど。

いいことだと思っても、今すべきじゃないよねってわかって、知らず知らずに自分の‘’いいもの‘’に蓋をしてしまう。
ほんとは救ってほしいのに、周りの人も未来も恐ろしさしかなくなって、誰も信じられなくなってしまう。

大事なものなのに隠さなきゃなくて、もらっていいはずのやさしさをもらえなくなって、心が弱ってしまったとき。

住んでる街の中心を流れる川のほとりに座って、止まることのない音と流れと、反射する光を眺める。
そして、夜空の星とお話もする…

変わらずにあるものは、そのままで説得力があって、信じる気持ちをまた取り戻させてくれたりする。

変わらないものの何に、こんなに助けられていたのだろう?

「変わらなくても、堂々としていてよ」
「いつも同じだけど、なかなかいいでしょ?」

変わらずに、止まらない強さがあって。
自然はすごい、敵わない…!

自分が大切だと思うこと。
ずっと貫いてるものも、新しく生まれたものも、思ってたのに変わったこともあるかな。

色んな出来事で咀嚼して変えていくのはいいけれど、無理やり否定して失くしたりしないでいたい。
大切だって知っていたのに、それを以て動けなかった自分のこと、責めたりしないでほしい。

私が今迷い悩んでいる、守りたい大切なこと。
感謝を伝えたい。でもほんとに伝えるべきか?どんな風に伝えるべきか?

1年前、ついこないだ会ったばかりで、月一回がいいところ。
調子はどうですか?
仕事だから当たり前の会話。
けれど業務的ではなく、いつもゆっくり頷きながら話を聞いてくれる。
ゆっくり落ち着いた声で話してくれる。

処方箋をFAXして、しばらく後に薬局へ行くと、パッと出てきてくれる。
いつの間にか、あの先生ならいいなあと思ってはいたけれど。

「薬剤師の立場でなくても頼ってください」

こんな心強くてやさしい言葉をくれる人は、私の周りにはいなかったから、言われてずいぶん時間が経ってから泣けてしまったよ。

心配させるような態度だっただろうか?かわいそうになったのだろうか?
にしたって、このセリフはやさしすぎる。
恥ずかしくなる。

でも、この言葉をもらったことで、もうそのことだけで、日々を心強く過ごすことができた。
子どもに笑ってあげることも増えた。

星に願っても叶わなかったような、大切なものをもらって、自分がどんなものを必要にしていたのかがわかった。

このことの感謝を伝えたいと思っている…
その伝え方に悩む。
自分の立場に、悩む。
いや、恋とか愛とかは置いといたとして
(これが、結構ね、むずかしくて)

伝えてもいいのかな?
ありがとう、嬉しかったよ。
だいぶ久しぶりに、きちんと温度ある気持ちがのった言葉を伝えることができる気がする。

余計なことは考えず、嬉しかったことを伝えよう。
大切なこと、だから、ずっと変わらず堂々と伝えよう。

お星さまも見ていてね。



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