【ドラフト/中編】高卒右腕の育成が上手いロッテさん、高卒事情が複雑化する。
⚠️この記事は中編となっております。
⇩前回記事をご覧になっていない方は是非。
ご無沙汰しております。
どうも、ふじです。
前回の記事ではポジション別の重要度を確認しました。
詳しいいきさつは前回記事をご覧ください。(宣伝)
⇩重要度は以下の通りです。
しかし、この重要度まとめでは重要なポイントを考察していませんでした。
それは高卒選手、いわゆる即戦力でないカテゴリーです。
前回記事で大社の選手を多く指名したいとは述べましたが、それでも要所で高卒選手を指名する必要はあると考えています。
というわけで、中編では「高卒選手」について考察していきます。
1.なぜ高卒選手を指名するのか
高卒で指名する選手は大社の選手よりも完成度が低いことが多く、育成にも時間がかかるといったようにリスクが多いことは明白です。
正直な話、ただ強いチームを作るだけであれば大社の選手を獲得していたほうがよっぽど効率的だと言えるでしょう。
ただ高卒で獲得した選手には、大社の選手では勝ることのできない唯一無二の強みが存在します。
それはFA権取得までの保有年数です。
上記の通り、高卒の選手は大社で獲得した選手よりも1シーズン長く保有できます。
つまり、チームの戦力保持という面において優れているのです。
※資金力がそこまでないロッテにおいては死活問題である、、、
となれば、「チーム内で重要度が高いポジションほど高校生で獲得したい」という方針を取るのは至極当然の事でしょう。
そのため、中軸やエース、センターラインなどは高卒で指名されやすい傾向があると思われます。
チームの長期的な常勝化を達成するには、いかに高卒の選手コンテンツを戦力化できるかがカギを握っていると言っても過言ではなさそうです。
2.ロッテが近年指名した高卒選手
(1)過去5年の高卒指名傾向
この表を見れば一目瞭然ですが、近年は多くの「高卒選手」を支配下,育成で獲得しています。
チームとしても「2025マリーンズプロジェクト」と銘打っているだけに、納得感のあるドラフトです。
その中で、上記の表から3つほどの指名傾向が見て取れます。
因みにこの3つの傾向は毎年のように続いているため、チームとして取り組んでいる策と考えていいでしょう。
今ドラフトでも、大方この策に則ることを想定しておきたいです。
(2)過去10年で上位指名した高卒
更に特筆すべきは、上位指名(この場では1~3位とする)をした選手コンテンツの傾向です。
驚くべきことに、過去10年を見てもドラフト1位以外で高卒野手を上位指名したことがありません。
つまり、現存している生え抜きの高卒野手はドラ1orドラ4~育成ということになります。
※田村(2013ドラ3)を除く。
ここまで顕著に傾向が表れているということは、これが方針なのでしょう。
高卒野手を指名する場合は、1位ないしは下位のどちらかの枠を使うということは覚えておきたい点です。
それとは対照的に、投手はすべての順位で指名しています。
成田、島は残念ながら1軍定着には至りませんでしたが、戦力化できている選手が多いことはチームとしても好材料でしょう。
加えて、高卒で戦力化できている選手タイプはみな似通っています。
それは、速いフォーシームとフォークボールを持つ右腕です。
これはトレード獲得の選手なども同じなので、投手獲得の1つの指針としている可能性が高いと見ています。
ということは、左腕は大社の方が良い…?
というか、高卒左腕投手の育成実績がほとんどないのでね…
3.獲得したい高卒選手のカテゴリー
ここからは獲得していきたい高卒選手について考察を進めていきますが、その前に前提条件を再確認していきます。
何度も言いますが、高卒選手を指名することのメリットは「保有年数が長くなること」です。
もちろん大社未満の年齢で戦力化できれば儲けものですが、こちらに関しては将来的なドラフト枠を節約できるというだけですので、実質的なメリットにはなりえません。
つまり、選手獲得の際には「各ポジションを守る選手の保有年数や年齢を見比べながら、ポジションごとに大社なのか高卒なのかを考えて選択する」という形になります。
保有年数が短い選手が多いなら大社で緊急的に埋めていくことになり、ある程度長いのであれば次世代の高卒を獲得しにいくといったような形です。
どうしても高卒は時間がかかりがちなので、ここでの選択を間違えると大惨事になりかねません。
~ファーム編成から考える高卒優先度~
そして、前回の記事では1軍で必要な選手コンテンツについて考察を深めていきました。
つづいては、ファームに足りていない選手コンテンツについて考察を深めていきます。
上記の表から見える補強ポイントは、中堅手と内野コーナーでしょうか。
まずは中堅手ですが、ファーム124試合のうち74試合で本職の選手以外が守備についていました。
その74試合のうち、山本・平沢は両翼をメインとする選手であり、小川は二遊間、福田・谷川に至っては退団となっています。
今年追加した外野手の藤田・高野も両翼タイプであること、中堅が専門職であることも鑑みれば追加しておきたいところです。
なお1軍には保有年数の長い中堅手が多いので、高卒での獲得を狙います。
続いては内野コーナーですが、一塁手はベテランの井上が守っていたり、三塁手は本職でない金田・勝又が守っていたりといった状態です。
火力を出す選手を育成するポジションであるだけに、このような運用となっているのは見過ごしたくありません。
コーナーの選手は比較的コンバートがしづらいため獲得,育成のリスクは大きいですが、現状の運用よりかは良いように思えます。
そして、こちらも安田・上田・山口(一塁手のみ)などがいるため高卒で獲得したいです。
4.中編までのまとめ
というわけで、獲得したい選手コンテンツの全容は以下の通りです。
こんな感じでいかがだったでしょうか。
やはり、「チームとしての弱点が少なくないなぁ」という印象です。
とはいえまだまだシーズンも始まっていませんので、上記の補強ポイントが1つでも少なくなることを願うのみです。
次回はいよいよ具体的な指名候補を挙げていきたいと考えていますので、気長にお待ちください。
というわけで、今回はここまで。
お相手は【ふじ】でした。
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