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【連続小説】 冒険ダイヤル

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おさななじみとの再会を願う、高校生たちの物語。 そこには小さな謎解きが待っています。
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2023年11月の記事一覧

冒険ダイヤル 第18話 (( ))

翌日の昼休み、学食のすみっこのテーブルを挟んで駿と絵馬は口喧嘩をしていた。 「ふーちゃん…

アイチャイム
7か月前
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冒険ダイヤル 第19話 赤い靴

翌日、太陽が真上に来る頃、駿と絵馬は箱根湯本駅のホームに降り立った。すぐ近くが改札なのだ…

アイチャイム
7か月前
8

冒険ダイヤル 第20話 ソフトクリーム集め

ホームで突っ立っていた駿に魁人から電話がかかってきた。 何の前置きもなく『バスロータリー…

アイチャイム
7か月前
9

あたい、和菓子たべたい【短編小説】

「ABCっていう新しい和菓子屋ができたんだ」 休み時間、いつものように魁人は私の机に座った。…

アイチャイム
7か月前
21

冒険ダイヤル 第21話 友情と食欲 

カフェを出ると深海たちは国道の上を渡るデッキの直前で足を止めた。 すぐそばにロータリーへ…

アイチャイム
7か月前
12

冒険ダイヤル 第22話 すみれの花のような

思えば魁人はいつも深海をからかっていた。素直な深海はいちいちそれに反応して面白がられてい…

アイチャイム
7か月前
7

冒険ダイヤル 第23話 迷子のおみやげ

歩道橋を渡った駿と絵馬はぶらぶらと看板を探して歩いていた。 途中でソフトクリームが売っている店を見つけたが、人通りが多くて看板を調べるのも勇気が要った。 「ちょっとここに立って、あたしを隠して」 絵馬に命令されて駿は大人しく看板の横に立つ。照りつける太陽のせいで頭頂部がじりじりした。 看板の裏にテープで貼り付けられた紙片を剥がしてふたりはそこに書かれた一文字を同時に読んだ。 「み?」 「み、だな」 特にこれといった感想もないのでそれきり黙ってしまう。   変な間があいた後に絵

冒険ダイヤル 第24話 蜂蜜とハート

絵馬は蕎麦湯をたっぷりとそば猪口に注ぎ、唇をすぼめて息を吹きかけながらちびちびと飲んだ。…

アイチャイム
6か月前
7

冒険ダイヤル 第25話 尾行の尾行

深海は手前の店の間口に陸を引っ張り込んだ。ちょうどそこにさっき駿が送ってくれた画像の〈み…

アイチャイム
6か月前
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