見出し画像

乳腺の良性腫瘍を摘出した話 その5

<はじめに>
先日、乳腺の腫瘍を日帰り手術で摘出(摘出生検)しました。病理検査の結果は良性で、一連の検査は終了となりました(経過観察は継続)。その備忘録です。日帰り手術の備忘録くせにだらだら長い超大作です。

【局所麻酔の日帰り手術】

手術手術と大袈裟に書いてますが、ま、手術(乳腺腫瘍摘出術)であることに変わりはないのですが、実際は局所麻酔の日帰り手術。11時に病院受付を済ませて、手術開始は11時30分、所要時間は1時間程度という予定です。

待合で術着に着替えたら、抗生物質と痛み止め(ロキソニン)を自分で服用して、手術ゾーンに移ります。それが11時50分でした。

手術室ゾーンに入ったのは人生で2回目でしたが(1回目は別の病院。仕事で)、長い廊下の右側に手術室の扉がずらっと並んでいて、そこを看護師さんたちが忙しそうにくるくる動き回っていて、ドキドキするのとあちこち見たいのとでちょっとゆっくり歩きました。

手術室では先生と看護師さんが準備をしていて、手術台に上がったら、エコーで腫瘍を見ながら切除箇所にマーキング。青いシートを体に被せたり、血圧計や心電計をつけたり、両手を開いて固定したり(足も後で固定しますねと言われたけど結局されなかった)、消毒をしたりして、最後に首のところにカーテンのようなもの(というかバスタオル)が目隠しとして立てかけられました。それまでは部屋の時計も見えていたのだけど、それで時計が見えなくなったので、いざ手術が始まるというときに「今何時ですか?」と聞いたら、「え、この後何か予定ある?」と先生……。さすがに今日は何もないですわ。それが12時11分でした。

手術は、最初に入れられた麻酔(?)のようなものがブワッと広がる感じがして、そこが痛みのピーク。あとは無痛(当たり前)です。切り進めていくなかで、「あ、ちょっと感触出てきたかも」と感じたときにはその旨お伝えし、適宜麻酔を追加していただくスタイル。結局、4回くらい足してもらったかな。なので、痛みはなかったけど、まさに摘出の瞬間なのか、ギューギュー押されてる感覚とか、引っ張られてる感覚はありました。あ、でも「めっちゃ引っ張るやん」って思うだけ。そんなレベル。

そして私、手術が始まってすぐに気づきました。

術野が見える! ということに。

最初は無影灯の中の金具みたいなところにうっすら術野が映っていて、目を凝らすと、緑色の手が青いメスを持って赤い部分を切っているのが見えました。

昔、「動物のお医者さん」で菱沼さんが自分の腸の手術の様子が映っている照明を見ていたというくだりがあったけど、まさにそれ! 手術の進行に合わせて先生が照明をちょこちょこ動かすので、その都度目を凝らして映っている部分を探し出し、凝視。どのシーンもそんな鮮明に見えたわけではないけど、右側から先生が糸で縫ったら、左側からはさみが出てきて糸をちょんと切る様子とかはよくわかりました。

意識があるなかでの手術だと、肉を切る焦げたようなにおいを感じるといいますが、それも別に「ちょっと焦げてるな」って程度。私もマスクをしていたし、タオルの仕切りもあるし。顔のシミ取りレーザーのほうがよっぽど焦げくさい。マスクもしてないし、鼻からすぐそこやし。あ、でも、胸元から煙が立ち上っていくのは見えました。

あと、摘出したものも検査に出す前に見せてもらいました。腫瘍とその周りの組織も取ってるから2cm大くらいの丸い物体で、パッと浮かんだのは「小梅(飴)の大玉みたい」でした。写真に撮りたかったけど、手術台にいたため撮れず。残念!

そんな臨場感あふれる体験をしていたら、1時間(正確には47分)の手術なんてあっという間でした。終わった時点でも麻酔が効いているので特に痛みはなく、ただ、照明をずっとガン見していたので目がシバシバのショボショボ。あんなに照明をガン見することはこの先二度とないでしょう(局所麻酔の手術時以外は)。

でも、楽しかったわー。いろいろ見たい人(平気な人)、局所麻酔おすすめです。

終わったらすぐに着替えて、受付で精算して、病院を出たのが13時30分。正味2時間半の滞在でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?