E判定大学に下剋上チャレンジした20年も前の話
春うらら。スーツ姿で入学式にでも向かう新大学生らしき人をみて
ふと自分の大学受験を思い出した。
もう20年も前になる。ゾッとする。
全ての可能性を残したくて選んだ文理の道が行く手を阻む
自分が何者かに決まってしまうのが怖かった高校3年生。文系・理系が選べず、文理なる進路に舵を切った。国公立文系・看護師などの医療系に進む生徒が選択する道で、とりあえずガチ理系だけは切り捨てた。
ある日、
映画だったか、マンガだったか、ドラマだったか…。
何に影響されたかは忘れてしまったけど
『負けが怖くてチャレンジしない人生はやめよう』
と思った。
模試の結果を広げ、
E判定と書かれた大学の中で偏差値が一番低い学校を第一志望に。
高3の夏だった。
『負けを怖がらない人生』
を目標にしながら、
一番偏差値が低いところを選ぶあたり、
すでに恐怖の片りんが見えるが、
その日から私は衣食住以外の全ての時間を受験に捧げた。
志望校は私立文系4年制大学。
受験科目は国語・英語・日本史。
ここで、問題が起きた。
『何者にもなりたくない』
と選んだ文理の理系科目が邪魔になってきたのだ。
受験に全力投球すると、卒業が危ぶまれる。
「クソっっ!!!」
E判定は変わらない……
個人面談。
母「うちの子、ホンマに受かりますか?」
先生「浪人したらいけると思いますよ」
私「現役・1本狙いの方向で相談したいです」
先生「浪人したらいけると思うよ」
そして冬。
模試の判定はEランクのまま。
参考書の丸付けを担任でも何でもない英語の先生が引き受けてくれた。なぜそうなったのか全く覚えていない。その先生は他のクラスの担任だったし、特別仲が良いわけでもなかったのに、教師ならば生徒の頑張りに協力するのは当たり前だと思い込んでいた。
20年後、
『金にならない労働は1秒もするな』
を家訓にしている私を見て、先生はどう思うだろうか……
返ってきた参考書には赤字がビッシリ。
ページの継ぎ目にまで文字が書かれている。
先生「バツはバツやけど、質の良いバツやね」
私「あともう一踏ん張り?」
先生「だんだん△寄りになってるよ」
〇が遠い……。
一縷の望みが見えたマークシート
迎えた前期試験。
合格基準から100点不足。
だって日本史が戦後までいけんかった。
第一次世界大戦までしかできんかった。
大問3中、1つが第二次世界大戦、もう1つが戦後やった。
約2000年もの日本人の営みの中、
たった60年に2/3も使うなんて……。
最後のチャンス後期試験。
今回は全問マークシート。あてずっぽうでも一縷の望みが与えられる。
英語は大問3中、1つが時間不足。
問題を見ずに回答した。
そして日本史。
大問1、縄文時代
大問2、江戸中期
大問3、第一次世界大戦
キタキタキタキタキタ~~~!!!!
帰り道、各予備校が1時間目の英語の回答が配布していた。
手にとった私は震えた。
あてずっぽうで答えた大問3が全て正解していた。
我が人生、一遍の悔いなし。
たとえ1点差で落ちたとしても仕方ないと思えた。
1週間後、私は合格通知を手にした。
卒業は本当にギリギリだった。
大学受験モノと言えば『ドラゴン桜』
ドラマ好きとしてこんな時(どんな時?)に抑えておきたいのは『ドラゴン桜』
漫画原作で2005年と2021年にTBSで放送された下剋上東大受験ドラマだ。
阿部寛演じる元暴走族で貧乏弁護士の桜木健二が偏差値30台の生徒たちを東大受験合格へと導く物語。第2シリーズでは桜木のバディ弁護士として活躍する長澤まさみに続き、生徒役にキンプリの髙橋海人、欅坂46の平手友梨奈、加藤清史郎、鈴鹿央士など豪華なキャスティングも見どころ。受験前の意気込みにもおススメです♪
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