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ソロ活に失敗(?)した日。

休日に朝から電車に乗って一人で温泉に行ってみた。
なぜ一人で行ったかというと、一緒に行くはずの姉にドタキャンされたからである。自分は二人で温泉に行くこの日をすごく楽しみにしていたのに「やっぱり別の日でもいい?」と姉が軽々しく言うからそのことに腹が立って、「ひとりでいくからいい」と謎に強がって家を飛び出してしまったことが原因だった。こうして初めてのソロ活がスタートした。

そもそもソロ活とは何か?

「ソロ活」は、一緒に行ってくれる存在有無を問わず度外視し)、単独行動だからこそできる楽しみ方満喫するために敢えて単独で行動する、という部分焦点当てたポジティブな意味を込めて用いられる決して「一緒に行ってくれる人がいない」という消極的な理由による単独行動を指すものではなく、むしろ、そうした消極的・否定的なニュアンス排除する意味合い用いる語といえる

実用日本語表現辞典引用

この引用文を読んで「あれ?この人は、一緒に行ってくれる人がいないからの消極的理由に該当するのではないか?」と思った人がいるかもしれないが、この際それは違うとはっきり言っておこう。

なぜなら、電車に乗ってからの私は「よし、一人だから自由だ。楽しもう〜」という前向き精神にシフトチェンジしていたからである。(そう自分に言い聞かせてたわけではない。うん、多分。)

自分、ソロ活向いてるんじゃない?

もともと一人で過ごす時間はとても好きだ。気疲れすることも無理に頑張ることもないから楽だというシンプルな理由だが。しかし、一人でどこに行きたいかと言われるとそれは特になくて、休日はいつも家から一歩も出ないでのんびり過ごしている。

だから、休日に自らの意思で家のドアをあけて、一人で行きたい場所に向かうというのは自分にとって非常にレアなケースであった。

だけど正直、家にいても外にでても一人でいれば気を遣うなんてことはないだろうし、ただ楽に楽しく過ごせると思っていた。それに大好きな温泉に行くんだから、楽しくないわけがない。今日はソロ活の素晴らしさに気づく日だと思っていた。ソロ活は、最高!って言えると思っていた。(いや、なんなら言いたかった。)

一人温泉

そしてそんな私が、温泉に着いてまず思ったこと。

「ひと、多っっっ!!!!」

相席食堂のちょっと待てぃボタンをおしてツッコミそうになるくらいの人の多さだった。(例えが微妙とかは言わないでほしい。)
休日だからか、右を見ても左を見ても、前を見ても後ろを見ても、

人。人。人。人。

わあ、東西南北コンプリート。

なんということか・・・。
それからというものは、周りの人を意識しすぎて自分という存在を見失いかけた。

あれ?どこいった自分・・・?

岩盤浴での事件。

周りの人とぶつからないように、迷惑をかけないように常に意識しながらお風呂やサウナにはいり、ある程度ゆっくりした後で岩盤浴へと向かった。そしてそこで事件は起きた。岩盤浴で汗をかいたあと早足に冷却室へ入ると、2組のカップルがいる中にしっかり入り込んでしまったのだ。思わず「あ、すみません」と声が出てしまった。(いや、なんの謝罪?)気まずさからなのか恥ずかしさからなのか、体がさらに熱くなるのを感じた。冷却室なのに体が冷えないということがあるのか?私の汗はしばらく止まらなかった。そしてカップルから送られてくる「え、ひとり?相手いないの?」みたいな視線が(被害妄想でしかないけど)耐えられなくて俯くしかなかった。

とは言え、入ったくせにすぐ退出するのはなんだか負けた気がして悔しいから、絶対1番最後に出てやるんだって思ったが、結局負けてすぐその場から逃げ出した。1分ももたなかった。

そこで気づいたような気がした。

え、自分、めっちゃ人のこと気にするやん。

ソロ活恐るべし。

一人でいれば人のこと気にしなくていいなんて愚かなことを考えたものだ。
それに一人でいるはずなのになんだか疲れて、夕方くらいに家に帰るはずがおやつの時間にはもう家に着いていた。

帰ってきて母が一言。「あ、おかえり。早かったね。」
姉も同じようなことを言いたそうな顔してる。

「いや別につまらなかったから早く帰ってきたわけじゃないよ。それに一人だと気が向いた時に帰ってこれるからよかったわ。」

なんて聞かれてもないのに謎に言い訳&フォローみたいなことを言っていた。(今思い返すと非常に恥ずかしい)

ぶっちゃけ言うと、本当につまらなかったわけではない。これまた強がりみたいに聞こえるかもしれないが、今回行った先の温泉が新しくできた施設ということもあり館内はすごく綺麗だったし、サウナ、岩盤浴の種類も豊富だったため、心も体も癒された。(この温泉についてはまた別の機会に詳しく紹介したいと思う。)

反省と気づき

初めてのソロ活は、なんだか失敗みたいに終わってしまったが、ソロ活の凄さと自分の弱さを見つけることもできた。(考え方によってはこれも成功??)それから、もう一生ソロ活なんてやりたくない!と思ったわけではない。

それよりむしろ、いつか人の目を気にせず一人を思いっきり楽しめるくらいの余裕と自信を持つ素敵な人になりたいと思った。


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