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李晏
2024年6月18日 22:25
一夜かけて物語をひとつ呑み込む。まだ続く道は遠くて、内側はざわざわと騒いでいる。窮屈な膜から抜け出したように暴れそうになる王さまを一旦押し込めて謝罪を贈る。ひとつの世界を返却し、ふたつの世界をまた手に帰る散歩道はとても月が綺麗で、猫に幾匹も出逢う。伸び縮みを繰り返す造形はしなやかで、ただただ美しいと思うのだけれど、あの毛並みに触れにいくにはあまりにも違いすぎて近づけない。ほてりほてりと歩いては、進
2024年6月13日 23:23
細い月痛みの中で白いアイス最中を齧る酔うための酒とは別れたよ結局酔えない酔いたくなるほど現実を生きたけどそれはただの言い訳に成り下がるもう煙草の受動喫煙にも顔を顰めるようになって私はあの銘柄が好きだったのだと思い出す身体が壊れても愛してやるとそんな愛し方が今は出来ない蛙と鷺が叫ぶ夜はいつしか私の中で当たり前になった纏わりつく生温い空気の波は