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高校野球でのデータ活用パターン

いざデータ活用といってもなにから始めたらいいか。データ活用したいけどなにをしたらいいかわからないと考えている方向けの記事を書きたいと思います。
以下の記事でスモールスタートで始めてみるといいと思うという話を書きました。
では、どんなことから導入していけばよいか、データ活用の方法を大きく3つに分けて考えてみます。

高校野球におけるデータ活用パターンを以下の3つに分けてみます。


① 能力の向上

データ活用パターンの1つ目は能力の向上です。
最近テレビ中継やスポーツニュースでも取り上げられている打球速度打球角度投球の回転軸回転数などといった指標など、測定機器が技術の発展により一気に進んだことで聞いたことある方も多く、はじめに思いつくことかと思います。
ただし、こういった機器は高価なためNPBや資金力がある高校等に限定されて使われているのも現状です。

一方で能力の向上という点で言うと、実は恐らく広く知られていないのに、選手にとっては有用なデータに基づく情報というのはまだまだたくさんあります。
例えば、フィジカルの数値と投球速度の関係スイング速度と除脂肪体重の関係などなど、上記はほんの一部ですが、自分自身が高校生のときにこんな情報知っていたら、身近な目標が設定できてモチベーションの向上に繋がるだろうなと思える情報があるのも事実です。

なにも測定機器を購入して計測できるデータを使うことだけがデータ活用ではなく、データに基づいた研究結果を参考に日々の練習に取り組むこともデータ活用の1つだと思いますし、1番初めに導入可能かつ有効な取り組みだと考えます。


② 戦略の最適化

次にデータ活用で思いつくのが、戦略の最適化です。
野球をやっている人はセイバーメトリクスという言葉を聞いたいたことがあると思います。このセイバーメトリクスによって表現されたものが、送りバントが損であるや2番に良い打者を置くことが理想の打順、と言われるものです。

これは高校野球でもある程度有用なものであると個人的には思います。

ただし、このような理論は指導者や選手含めチーム全体で理解をしておく必要があります。
例えば打撃の成績が良いバッターの打順を2番に変更したとき、今まで通りの成績をその打順で発揮してくれればいいものの、2番は繋ぎ役という固定観念から打撃スタイルを変えてしまっては意味がありません。
指導者が戦略を理解するだけでなく、それを選手全員と共有することで戦略が最適化されるものです。


③ 相手の分析

最後に3つ目は相手の分析です。
分かりやすいものでいうと相手チームの場面ごとの作戦の傾向、投手の球種・配球の傾向や打者の苦手な球種・コース・クセなどです。

これに関しては、試合数が多く相手チームの傾向分析が可能なMLBやNPBに対して、トーナメント制で同じ相手と対戦する機会が少ない高校野球では十分なデータ量が得られず難しいと思います。
まずは、①や②から始めることが良いかと思います。


まとめ

今回はデータの活用パターンを3つにブレイクダウンしてみました。
一概にデータ活用といっても高校野球の場面では導入が難しそうなもの、比較的簡単に始まられそうなものと活用方法は様々です。

世の中にはセイバーメトリクスの観点から、野球の進化に一役買うような様々な分析がありますが、
今後の記事では、それらの中でも高校野球で活用できそうな視点でハードルを下げて読んでいただけるようにシンプルなお話ができればと思っています。

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