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再び双極症〜Ⅰ型 Ⅱ型論争

双極症の研究者である順天堂大学の加藤忠史教授が、the letter 会員向けのメーリングリストで、再び、Ⅰ型、Ⅱ型論争を始められています。

そこで、書かれていることを分類に限って要約すると、

1. 2007年発行の第2版において「躁うつ病」という大著が「躁うつ病:双極症と反復性うつ病」というタイトルに変わった。
つまり、この時代まで、双極症は反復性うつ病を含む概念だった。

2.その後、躁状態のある方が、再発が多いことがわかり、うつ病と双極症が区別された。

ここで、疑問点。
1.の著書のメインオーサーは心理学者とあり、医学者ではない。
自らが双極Ⅰ型の心理学者の書いた本の定義が、世界中の医学界の常識になっていたのか?
大いに疑問が残る。

次に、Ⅰ型とⅡ型の分類についての部分を要約する。

元々の双極症がⅠ型、それ以外の困った時に使う診断分類の特定不能がⅡ型。
二つは生物学的に異なる背景を持つ病気。
双極症の薬の治験には、1型のみを対象に行えば、より確実。

んー、この説明聞けば聞くほど、違う病気ですよね。

そして、続いて例として、糖尿病のⅠ型、Ⅱ型を挙げられていますが、糖尿病はどちらも大変な病気だな、という認識でいる医学的知識のない一般人には、糖尿病のⅠ型、Ⅱ型がどのように違い、どのように同じだから同じ病名なのかは、例にあげてくれても、元々の違いが分からないので、説明も理解できません。

そして、先生はⅠ型は躁状態が、軽躁より重症なのは間違いないが、Ⅱ型はうつ状態が長く、どちらが重症というわけではないと、おっしゃっています。

ここには異議があります。
先生は、日々双極症の患者の診療にも当たられていると思いますが、その臨床の中で、激しい躁状態を示した後で、その分一気に落ちて長く重い鬱状態で、一年中の大半を過ごす、最重症の双極1型を目にしておられないのでしょうか?
躁も鬱も重症度が、Ⅱ型の比ではないことは明らかです。

Ⅰ型、Ⅱ型言う以前に、古代から、the 精神病として存在した2大精神病。
統合失調症と、躁鬱病。
Ⅱ型の入り込む余地のない、the 躁鬱病として激しい躁、激しい鬱に苦しむ重いⅠ型患者へ向けた研究への注力もお願いしたい。

youtuberや、表に出ている方達。鬱だと思ったら、「今まで4日間続けてものすごく元気だったことはありますか?」と聞かれて「はい」と答えて「双極Ⅱ型の診断がついた」とご自身で言ってますよね。(昔のyoutube消してなければ)

このやり取りで、双極症の診断完了ですよね。
この定義、過剰診断生むだけではないですか?
人生で4日間、元気であったことのない人なんていませんから。

そして、双極症と診断つけば、障害2級。
でも、双極症、丸ごと2級と考えられているから、逆にどんなに症状が重くても軽い仲間がいる限り、双極症は2級の判定にしかならない。

うつ病だったら、いずれ治っていくこともあるでしょうが、双極症は”不治の病”
一生、障害者として生きていくのでしょうか?
そこらへんの、診断の重さ、病名の重さ、と言ったことを研究者の方々は、どうとらえておられるのでしょうか?

双極1型のリアルを綴っています。
日々の思い、病気への葛藤、ここに書きます。
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また、お越しください。

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