見出し画像

漫画の台詞にはビジネスマインドが隠れている

ビジネス本よりもビジネス本っぽい!と
新刊を楽しみにしている漫画があります。

「日に流れて橋に行く」 日高ショーコ
かつて大きな賑わいを見せていた、老舗呉服店「三つ星」。
その三男・星乃虎三郎が、三年ぶりに英国から帰国した。
新しい「三つ星」を作ろうと意気込むものの、店の者からはまったく歓迎されず、変わらず優しいのは、長兄の存寅だけ。 一方、虎三郎を知っているらしき、謎の男・鷹頭も、「三つ星」再建のため、独自に動いており…。
明治末の日本橋を舞台に、新しい時代を切り開く百貨店誕生の物語。


他の大きな百貨店とは違った
お客様視点を大切にした新たな発想と
独自の視点で再建をはかっていく物語


応用できる力は基本の基礎があってこそ
そんなことを思い出させてくれる台詞がありました

登場人物の一人が未経験から百貨店に勤めるのですが
若き社長から、その女性従業員への台詞です

他の商店の商品の見せ方や売り方 接客の仕方
それを本気で学びたければ
「客」として他店を訪れることは大切だよ
“百聞は一見に如かず”って言うだろ?
お客様同士の会話を聴いて
同じ物を見聞きすることで得られたものは本当に多かった!
その為には外見や立ち居振る舞いも大切だと思う

日に流れて橋に行く7巻より


この台詞に出逢った瞬間
私も同じく未経験から接客業に就いた時のことが
ぶわぁっと蘇ったのです


接客未経験のうえ高額品を扱う店舗で
右も左も分らず・・・という状態

この時の店長はこの漫画のように若き男性で
同じような台詞をおっしゃったのです

まずは他店にお客様として足を運びなさい、と

それは平日のお客様の少ない時間帯の勤務中でもよい
その代わりそのお店についてのレポートを出しなさい、と

いわゆる「リサーチ」です


取り扱いがハイジュエリーでしたので
まずは足を運びやすい百貨店へ
アクセサリー売り場ではなく
上層階にある宝飾フロアから訪れました

当時22歳、そんなフロアに足を踏み入れたことはありません

一店舗一店舗が入るのですら勇気がいりました

若さもあって相手にされなかったことも多々あります
当然のことだ、と思っていたのですが

そうかと思うと、とても丁寧に接客してくださったブランドもあって
いつか購入できるようになったら訪れたい、と心に誓いました

商品に魅力があっても接客で残念に思うこともあり
こういうところにお店(会社)の質が出るのだな、と
客として訪れたからこそ気づけたのです



リサーチをしながら
一番初めに決めた接客の心がけは

年齢や見た目で判断せず同じ接客をする、でした
(よっぽど不審な場合は除きます・・
身を護る大切さも強く教わりました)


憧れのブランドに勇気を持って
足を運んでくれたのかもしれない

それを想えば皆さんが未来のお客様です

がっかりさせることはしてはならない、と



百貨店に慣れてきた頃
路面店にも訪れるようになりました

完全予約制だったり
入店時に氏名、住所、連絡先を記入する

そういったブランドは緊張しましたが
客としての振る舞い方も学ばせて頂いたように思います

お店に見合った
それなりの装いを、と身なりに気を配るように

ディスプレイや世界観
接客の優雅さは言わずもがなでした


先の台詞にもあったように
商品の見せ方、売り方、接客の仕方は
ブランドによって色があり
“客”として訪れることで本当に学びになりました

レポート提出があったので振り返る時間もあり
その違いを体験するだけで終わるのではなく
“他店とどう違うのか?”
“このお店は何が良いのか?”を
常に見つける習慣が身に付いたのです


各々の良いと感じたところを
自分の接客にも取り入れるようにしていき
私の接客は勤めていた会社の方針とのハイブリッド型に

それまで思うように伸びなかった個人の売上が
この頃から驚くほどスムーズに上がっていきました



“百聞は一見に如かず”


体験するからこそ得られるものがある

SNSの普及で知識は溢れかえっているけれど
案外体験することが抜けてしまっているかもしれない

失敗を避けて体験しようとしない
最近はそう感じることも多いです

失敗こそ何よりの糧になる


見ること
体験すること

新しい挑戦をする時にこそ
大切な行動ではないかと思います


体験は何よりの糧になる

古い考え方と言われればそれまでですが
私は“百聞は一見に如かず”の精神を
これからも大切に持ち続けていきたい


当時の店長に
そしてこのことを思い出させてくれた
「日に流れて橋に行く」に感謝です



一度でも百貨店に勤められた経験がある方は
なお楽しめる漫画ではないかと思います

私も長期のPOPUPで百貨店の店頭に立っていたことがあり
百貨店視点、お届けする側の視点って
やっぱりワクワクするなぁと読み進めています😊

この記事が参加している募集

応援嬉しいです♡頂いたサポートは次は私が応援したい方へとお還ししていきます✨ありがとうございます♡