日本女性の優しさ
ドイツの古い友達に家内の制作したカレンダーと手紙を送る為、郵便局に出向いた。
出すだけなので直ぐ終わると思っていたのが大きな間違い。
結局、一時間半位、掛かってしまった。
まず戸惑ったのは全てパソコンでの記入だ。入管手続の関係だろう。
自分のPCと違う機種の為、スペースの入れ方が分からず、全部文字を繋げて打ってしまった。
馬鹿だね。
でもこれで普通の老人。
この問題は簡単にクリア出来たが、全て文字を打ち終わった段階で通関の為の番号が必要で、それを検策しコピーした。
そして、困った事に、元のページへの戻り方が分からなかったので、担当の若い女性に聞いた。
いつも笑顔で言葉遣いも優しい。
「ここを押せば良いのですよ」と笑いながら言った。
そこのボタンを押した。
全てが消えた。
良しっ!
いや良くないだろう?
終了???
エッ、何やっているの?
何も無い!
気持ちは戦闘モードになりそうだった!
しかし、直ぐに彼女は「ゴメンナサイ!」「全て消えてしまいました。やり直しますので情報を教えて下さい」と素直に話してくれた。
私だったら性格悪いから、「責任者を出せ」と言ったかも知れない。
外国郵便の需要が少ないのだろう。
税関申告書等の詳細を熟知してないのだろう。
無理もない。
私は提案した。
通関の番号前迄は再度自分でやるから、その後、最初に戻る部分で再度尋ねますので宜しく、と伝えて、作業に戻った。
あのコピーをした後のペースト処理をどうするか関心を持った。
解決策を何か探してくれると、信じた。
暫くして記入が完了。
窓口に戻った。
例の問題部分に差し掛かった時、また同じことが起きたらどうしょうと一瞬考えた。
だが彼女はその番号を探すのに検索はせずにスラスラ、空で言った。
エッ?
何?もう、その数字覚えたの?
かなりのショックを受けた。
天才だ!
驚く私をしり目に
お客様!「メモを取っただけですよ」と明るく笑った。
その笑顔が輝いて美しかった。
2度同じミスをしない様、機転の効いた素晴らしい、感動の一瞬であった。
終始、客対応の場で笑顔を絶やさず、職務に邁進するあの姿は皆が学ぶ大切な要素を含んでいた。
メジャーリーグの大谷も、若いのに全人類の模範になる、立派な人間だが、彼女の忍耐力、謝る勇気等は手本になる。温かい気持ちになり自宅へ戻った。
ありがとう!
拙い文ですが、溢れ出る思いを、人に伝えたいと願っています。日常にある小さな出来事ばかりですが、その視点により皆が幸せになれると嬉しいです。何より読んで欲しいと切望しています。宜しくお願いしますね!