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一つを極めるのではなく掛け算で独創的なものを生み出す~『オタクを武器に生きていく』~


私の好きな言葉たち

私は「才能とは、『他の人が気にならないことが、自分だけ気になる』こと」だと思っているんですが、その「気になること」って周りから見ると、8~9割はどうでもいいんですよね。でも、気になって仕方がない。それこそが才能です。

p.31

「この道一筋!」で突き詰めていくよりも、二の矢、三の矢をもつほうが「頼まれる」状態に近づくためには重要そうです。

p.34

大事なのは、TO BE(~になりたい)ではなくTO DO(~をしたい)で考えること。

p.37

つまり、好きなものがあったとき、自分がそれで「楽しみたい側」なのか、「楽しませる側」なのかに分離すると思うんです。これが大切なポイントなのかと思っています。

p.91、92

「好きを仕事にしたら嫌いになっちゃうかも」みたいな話もありますが、「なるかもしれないけど、なったときに考えればいいんじゃないの」と思います。(略)飛び込むかどうかより、飛び込み方を考えたほうが楽しいですよ。

p.101

そのときに決めたんですよ、「掛け算しないと」って。

p.133

正面に座らない方がいいというのは、会話の専門家としてよく言うんです。(略)
すると、「あなたと私」だと「VS」の関係になっていしまっていたものが、目線が同じ方を向いて、「同じ目的へ到達しましょう」「一緒に課題を解決しましょう」になるからぶつからない。これが「一緒に好きなものを語りましょう」になるとなお楽しいですよね。「いろんな違いのある人と向き合って、受け入れ合って友人になりましょう」は無理ゲーだけど、「ただ一緒に好きなものを見るだけの関係だ」って割り切ると、相手と対峙しなくてよくなるので、とたんに世間で言う"友達"が増えるんです。

p.156、p.157

そういうことの果てに、ライフワークでお金を稼げるようになったらうれしいね、っていうのが「オタクを武器に生きていく」ことだと思っていおります。

p.161

「仕事=つらいこと、給料=つらいことをガマンしたことで得られるもの」ではない。ときにはつらいこともあるかもしれないが、それは本質ではない。仕事でなければ得られない達成感やワクワクがある、という仮説。
これは間違いなくYESです。

p.172

ライスワークも「つらいことのガマン代」ととらえるのではなく、ライフワークを増やすための手段として、「いかに効率的に終えられるかを考えるゲーム」と考えればよい、と。だから、ライフワークでガマンを強いられたら、すぐ離脱していいんですよね。

p.173

「気になる」というのはあなたが生まれ持った独自のセンス。あとから他人が真似して習得しようとしても難しい部分だからです。

p.180


感想

オタク”というものが掛け算で武器になると知りました。私は、映画、アニメ、小説、漫画、絵画、音楽の趣味があるので掛け算で独特な世界を創作してみたいと思いました(趣味が文科系に偏っているのは残念だが)。

竹達彩奈さん、高橋祐馬さん、けいたさん、尾原和啓さんのインタビューはどれも読みごたえがありました。特にけいたさんはいい意味で頭のネジが外れている行動型の天才だと思いました。英語が喋れないのに渡米する勇気は私にはない。

「仕事=つらいこと」というイメージで就活をしているので、自分の好きなことを軸にもう一度就活の仕方を見直そうと思いました。

「会話をするときは正面に座らない」というのはとても納得しました。私は歩きながらする会話がとても落ち着くので、その理由を知れてよかったです。

高橋祐馬さんが最近のエンタメを見て、今はやりは何なのかを見ておくといいですよとおっしゃっていた(p.102)。私は最近の映画、ドラマは全く見ていないので手始めに、『愛の不時着』を見てみます。

それにしても、私が14歳の頃に、この本と出会っていたら考え方に少しは影響を与えたかもしれないと思いました(読み終わって結構、刺さる言葉が多かったので今も影響を受けているような気がします)。

小学・中学・高校生には是非読んでもらいたいと思いました。とても、素晴らしい本ですよ。



書籍情報

オタクを武器に生きていく
14歳の世渡り術
吉田尚記
河出書房新社
2022年11月30日 初版発行


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