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映画を観た「Turning Red」

ほぼむせび泣きながら観た。特に後半。

私はディズニーとピクサーの大ファン。そのため、この新作映画を配信開始日にかじりついて鑑賞するのも当然の行為と思っており、かなり贔屓目や愛着は既に入ってるんだけど、それがなんだというくらい、私は観て良かった。

ここからは深夜の少しベタッとした語りになってしまうが、このテンションを含めて記録しておこうと思う。

(いわゆるネタバレはしていないつもりだけど、自衛必要な方は注意してください。)



母と娘の話で、どちらの立場の感情もすごく分かって、グサグサと刺さって「そこ!そこ!」という痛みと感動でずっとむせび泣いていた。

自分が頭で考えながらではなく、心で感じながら観ているのが分かった。

「自分を受け入れて愛する、だから他者のことも大事に出来る。」

このテーマはうつになってから見つめ直した自分の心象にすごくフィットしている。

その意味を今この時期に私がやっと実感できているからこそ、タイムリーにこの作品を観られて良かった。なんだかラッキーだなとさえ思った。

私も子として「良い子でいなくちゃ」「言うこと聞かなくちゃ」「失敗しちゃダメ」と親の顔色を伺い、葛藤を抱え、親になってからもその葛藤を爆弾として自分の子に投げてしまわないか、不安だった。

その気持ちをこの映画が汲み取ってくれたように感じて、泣くしかなかった。


映画鑑賞のあと、続けておすすめに出てきたメイキング映像も観た。

スタジオのファンとして、制作の背景やストーリーを情報としてフムフムと入れながらも、これを作った人たちが現実にいるんだという当たり前のことになんだか感動して、彼女たちが感情と技術をさらけ出して作品を世に送り出してくれたことに、感謝していた。


と、肩を震わす母の横で、子はニコニコとこっちを見てくる。

もうすぐ四歳になるこの子は、これまでの私と夫の関わりの中で、「既に自分の明るさを確立しており、葛藤などという染みったれた感傷に浸る様子は無さそう」という見立てだ。

従って、この母の感傷に付き合ってくれる可能性は低く、「不幸を再生産してしまうかもしれない!」という悲劇のヒロインの叫びも無駄になりそうである。

それでいいのだ。それでいいのだ。

私が愛して欲しいなら、私が私を愛したらいいだけ。子には求めない。


ああ、すごく良い夜だった。

と感傷に浸りながら、今日は終えたいと思う。


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