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86番 嘆けとて月やはものを      西行法師

今橋愛記

86番  
嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな
                         西行法師 

嘆けといって月が私にもの思いをさせるのか、いやそうではない。それな
のに、月のせいだとばかりに言いがかりをつけるように、流れる私の涙であるよ

『原色小倉百人一首』(文英堂)より

今回も先に翻案を載せます。

願はくは花の下にて春死なんその如月(きさらぎ)の望月のころ   西行


の翻案。

咲くとこも                 散るとこも見といてあげると        いう声がする                 

ひかりのなかで   今橋 愛   

 


              


                 







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