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「小さな私」の癒し方 幼少期の記憶で人生の9割は決まる を読んでみた(後半)

40代になっても父親へのイライラに心を奪われそうになる私が、父親との関係に本気で向き合うことを決意した。

さて、今回手にしたのはこの本。
小さな私」の癒し方 幼少期の記憶で人生は9割決まる 心理カウンセラーmasa著

前回の記事はこちらから。


幼い頃の記憶を探る

幼い頃の傷ついた思いはなかなか思い出すことができない。
自分を守るために、辛い記憶は胸の奥にしまいこんでしまう。
本著では「両親に対する感情を書き出す」宿題が出てくる。
思い出す方法は、運動会や旅行等の行事を思い出したり、写真を見てみたり。私は一つの思い出から、季節や天候、メンバー、着ていた服、香りや音楽等を辿りながら記憶をよみがえらせるように試みた。

私のリトル・ミー

私の心の中に住む傷ついた自分、リトル・ミー。
驚くことに、それは母の記憶がほとんどだった。
いつも私は父親に対して怒りを抱いていた。そして怒りのエネルギーを父親にぶつけていた。
それなのに思い出す幼い頃の記憶は母親のことばかり。

例えばこんなこと
・学生時代にテストで良い点を取っても喜んでもらえなかった。悪い点を取っても怒られることもがっかりされることもなかった。
・マラソン大会で1位をとっても、バスケ部部長としてがんばっても、市内駅伝大会で区間賞をとってもたいして褒められなかった。
・中学生の頃、朝練があり他の兄弟より早く家を出ていた私。たいてい朝食は食パンとインスタントのスープだった。ある日、忘れ物をして自宅に引き返すと、そこには朝ごはんを食べている兄と姉の姿が。なんとその二人が食べていたのは豪華な朝食だった。
・何かをお願いしても毎回「お父さんが良いと言ったら」とだけ言われた。

私は母から興味を持たれていないように感じていた。
私は母の愛を十分に感じられていなかった。
私と母の関係は兄や姉より薄く、そして私と母の間にはいつも「父」が存在しているように感じていた。

リトル・ミーを癒す

本著では「エンプティ・チェアの技法」を使っていた。
椅子を2つ用意し、傷ついた幼い自分役と親役を交互に演じるのだ。
『プリズン・サークル』という坂上香監督のドキュメンタリー映画で、この技法を行っているシーンを観たことがあり、イメージはしやすかった。

結果、、、

母は私を愛していた。
母は私が何かができてもできなくても変わらず愛してくれていた。
テストの点が良いから、マラソン大会が1位だから愛するのではなく、何ができても、できなくても変わらず愛してくれていた。
そして他の兄弟にも同じだった。
兄は成績が良いかったが、そのことで比べられたことはなかった。
姉は運動神経が良くなかったが、そのことで比べられたことはなかった。
ただそこにいる私を愛してくれていた。

これから

本書に書かれていた50代さとこさんの体験談と私の心がリンクした。
私は「理想の母の愛情を求めていた」のだ。
母は母の形で私を愛してくれていたことに気づけた。
これからは、母からの愛を求めるのではなく、自分自身で自分を愛してあげよう。

そして、インナーチャイルドについて、もう少し学んでみたいな~。


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