山田杏奈の魅力【僕の心のヤバいやつ】
山田になりきって読んでみよ!
主人公とかヒロインとかそういう役回りのフレームを取り壊して、山田視点で読んでみよ!
『僕の心のヤバいやつ』という漫画があるんですが、これ主人公の市川視点でストーリーが進んでいるんですね。
2回目読む場合はせっかくなら視点を変えて違う味を楽しもうじゃないですか。
作中に多く点在する市川のモノローグはいったん無視。
自分という色を脱色させた無味無臭無個性のあなたの魂を山田というキャラに憑依させて、山田杏奈の五感と感情を体験しよう。
京ちゃんカワイイはそりゃあるけども、いったん「山田から見た市川」という観点を意識してほしい。距離感とか含めて。
以下に印象的なシーンを並べてみるね。
今がすべて。というか、切り替えが早い。
学校の授業で行われるグループ発表の本番のためにした努力が報われず無駄に終わって涙をこぼすが、数分後には目にしたヘリに注目して友だちに普段のテンションで話しかけている。
言葉そのものに重きを置かず、右の金生谷さんが「軽口を言っている」という部分に焦点を置いているため、否定するという発想が出てこない。
いい意味で女の子らしさみたいなのがない。日常において「演じよう」というのがあまりない。その場その場で突発的に身体が動いちゃってるだけ。
普段自分と目を合わせない市川が笑ってこっちを見た!初めて見る市川の笑顔を見て衝撃。
自分だけ楽しみに浸っていたら他の班員とはぐれてしまったという罪悪感。
オープンより秘密。ロマンチスト。二人だけの閉じた世界を重視。
じー
「じー」かと思えば、堂々と「LINE教えて」と聞けない。ここに市川に対する距離感が表れている気がする。
萌子が自分より先に市川とLINE交換して会話してる。恥ずかしくて遠回りなアプローチしかできなかったのに。
こういうシーンは堂々とした態度になるよね。
ずぶぬれ市川。捨て猫みたいな可愛さ。そりゃ自然と触れちゃうよね……
描写はないが、わざわざ遠い距離を歩くほど市川のお見舞いに行こうと思っていた事実は大事な気がする。
市川が言葉を間違えただけだが、「山田しか見えない」と言われちゃあ彼氏がいるなんて誤解されたくない。それをほぼ直球で市川に強調している。
以前の名シーンの市川のように真剣なまなざしで好意に気づいてほしかったのかな?
一番好きなシーン。悲しいシーンが好きなわけではないけど、いやほんと悲しいよこれ。二人だけの空間で過ごした時間が一気に崩壊、そしてもう話すこともできない。
1~4巻までしか読んでないので、とりあえずおしまい。
全部個人的な感想に過ぎないし、答えがあるのかどうかすらわからない。
漫画の後ろにいる作者は意識せず、その世界観だけに注視してるからね。
今まで市川視点でしか読んだことないって人には、ぜひこういう読み方を試してほしいなって!
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