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【58歳、転職がんばる!!】 #06 迷うことが 生きること

うちのチームは広報が2人、ライターが2人の4人…だった。もう過去形だ。先週の金曜日を最後に広報の一人が辞めていった。ちなみに、この会社に入る際、第一次面接の時の面接官でもあった人だ。

この2週間で、そうせざる得ないようになったと言った方が正しいだろう。詳しくは書けないけど、会社都合にはしてくれたそうだが(当然!)、いわゆる一方的な解雇だ。さすがはブラックな会社としか言いようがない…。

50代で、小学生のお子さんがいる。持ち家なので、きっとローンも抱えているはず。奥さんにはまだ言えていないそうで、しばらくは会社に行くふりをして漫画喫茶で就活&時間潰しをすると言っていた。

「近いうちに辞めようと思っていた」
「9月に入ったら就活をしようと考えていた」

とは言っていたが、ショックはかなり大きいことは考えなくとも分かる。メンタル面はズタボロになっているだろうな…。

正直言って、仕事のできる人ではなかった。物事を軽く考える節もあり、「その年齢で、こういう仕事をしてらあかんでしょ!」と思ってしまうこともあった。とはいえ、人当たりが良く、憎めないキャラだった。それが彼の持ち味とも言える。だから、周りが自然とサポートしていた。でも、会社としてはそれではダメなわけで、入社半年後、晴天の霹靂をくらったかたちだ。

「酷い会社やな」と思っていたら、その日の夜、もう一人の広報…つまり、前回書いた、引退を決意した人から電話があった。

「僕も今月末で解雇されることになりました…」
「2週間ほどで広報の仕事をお二人に引き継ぎます…」

いや、もう、こうなると晴天の霹靂どころじゃないでしょ! 彼は次が決まっているから生活面は大丈夫とはいえ、こんなやり方はアリなのか? もちろん、彼が辞めようとしていたことは会社には知られていない。それどころかライター2人のことを気遣って、「次は決まっていますが、自分からは辞めないですから」と言ってくれていた。先に解雇された広報のこともあるから、「たぶん近いうちに自分も解雇されると思いますが」と言いつつ。電話を切った後、とてもやるせなかった。ついで感が否めない。

そんな酷い会社なもんで、当然の如く、もう一人のライターも水面下で就活をしている。彼はまだ40代ということもあり、すでに面接が3社決まっているそうだ。それはもうどこかで内定をもらうことだろう。 

ってことは、俺、一人になる?

広報を2人クビにしておきながら、新しい人を入れるような空気はないし、それでもう一人のライターも辞めてしまうと、4人分の仕事を一人でしないといけないのか!? 

いっそのこともう一人のライターと一緒に辞める?
いやいや、生活費を稼がないと…。

毎日、求人情報をチェックして、気になるところにはエントリーしているが、今日も不採用通知が2通届いた。もう年齢的にも、編集を諦めた方が、ライターを諦めた方がいいかもしれないな。と思うものの、他にある求人はタクシードライバーや清掃員、介護士、警備員…。もしくは給料がグッと低いところ…。

キャパ以上の仕事がのしかかってくることへの焦燥感。
世の中から必要とされていないことへの劣等感。
どうにもならない現実に対する絶望感。

どうするのが一番ええんやろか?
なんか、ずっとこんな人生よな…。


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