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留学で海外への憧れが消えた - 日本と海外の良し悪し

留学して、海外生活の魅力度をフラットに見られるようになると、そこまで海外に行きたいという気持ちがなくなった、という話。


留学に至る経緯

大学に入ってから国際交流系の活動に関わるようになった。具体的には、第二外国語を集中的に学ぶクラスに所属し、言語交換を定期的に行い、国際交流の学生団体を友人と立ち上げた。

当時は、海外がキラキラして見えた。
英語がネイティブレベルに話せる人はカッコよく見えた。
一度も行ったことなかったので、海外の話を当たり前にする友人が羨ましかった。

修士課程に入って、研究はグローバルな活動なので海外を経験することは確実にプラスだよ、という先人の教えにも背中を押され、ついに海外(北米)に交換留学した。

留学後の感想

結果として、もちろん新たな経験がたくさんできて楽しかったし成長したけれども、どちらかといえば、日本がいい国であることを再確認し、海外で生きていくデメリットも多く感じて、強いて海外で働いたり生活したいという気持ちがむしろ消えたのが、自分の留学経験だった。

海外への憧れボーナスが消えてフラットに見えるようになった、という言いが合っているかもしれない。

元々日本が好きだったけど、日本はやっぱり全然いい国だ。
留学の持つ本質的な孤独(語学面など蓄積する日常的なやりにくさ、最後に頼る人がいない不安定感)に自分はまた飛び込みたいか?と問うと、いや、正直飛び込みたくない。

自分にとっては、海外にいるメリットが日本にいるメリットを上回らない気がした。

海外or日本で生活することの良し悪し

具体的に感じたメリットデメリットを以下に挙げてみる。


海外(北米のある国の都市)にいるよさ

  • 給料がいい(らしい)。物価と比べてどうなのかはよくわからなかったし、それぞれの職業や状況によって日本と海外どちらで評価されるかも違うと思うので、個人レベルで判断するしかなさそうではあるけど。

  • no life, no workという価値観が当たり前(人生を楽しむことのほうが先にくる)

  • 色々な人がいるので、価値観を揺さぶられる(自分の価値観の相対化)

  • 世界が身近に感じる(紛争が身近になったりとか)

  • 語学が上達する(現地語のみならず、その地に留学している留学生と交流)

  • ストレス耐性や問題解決力が上がって強くなる?

海外(北米のある国の都市)にいるわるさ

  • 最終的に頼れる人がいない孤独

  • 差別を経験したことはなかったが、結局、外国人という感覚が捨てられない

  • バックグラウンドを共有した友人ができにくい

  • 恋愛対象になる相手が少ない(アジア人で、日本文化に理解がある人、さらに日本語が話せる人がいいとか。その中で自分の好みの見た目とか、自分の価値観との相性、自分を好きになってくれるかなど、色々な要素が入るとどんどん絞られていくし、もはやいなくなるかも)

  • 問題なく意思疎通できても(TOEFL iBT 105くらいで、ネイティブみたいには話せないレベル)、言語面でのストレスを負い続ける。日常的な少しずつのやりにくさが蓄積する。

  • 社会システムに慣れていないので行動しにくい。異常事態が起こると、勝手がわからないので対応が大変だし、国から守られにくい。

  • 医療システムが日本と比較するとよくない(国によるが、おそらく多くの国でそう)

  • やること(娯楽)が少ない(都市によるが、一般的に娯楽が少ないことが多そう)

  • 街が汚い(都市によるが、多くの都市でそう)

  • 食や水が合わない(人によるし、国による)

  • 外食が高い(都市による)

  • 家賃が高い(都市による)

  • 歴史が浅いのでみるとこも少ない(都市による)

  • 冬がめっちゃ寒い(都市による)


日本にいるよさ

  • 日本食が美味しい(自分は日本食が大好き、和菓子も大好き、抹茶も大好きという日本文化大好き人間)

  • 外食が安い、コンビニが便利

  • 日本語で生活できる、仕事でも日本語で勝負できる

  • 友人が多い(これは海外長ければメリットにはならないのかも?)

  • 特に、心を割って話せる友人や家族が多い(日本で育ってきたので…)

  • 街が綺麗

  • 治安がいい

  • 発達した医療システム

  • 東京という世界有数の発達した都市(娯楽多い)(首都圏にいたので…)

  • 随所に歴史を感じる雰囲気

日本にいるわるさ

  • 給料が安い

  • ワーカホリックがデフォルト感がある

  • 将来的には「沈みゆく船」?

  • 夏がめっちゃ暑い


まとめ

正直先進国の都市であれば、そこそこの住環境と生活環境があることは保証されているので、ビザ的な身分がしっかりサポートされていて、言語がある程度話せて、金銭的に問題なければ、日常生活には海外とは言っても大きな違いはないと感じた。

結局、人間関係が結構重要なのかなという気がしていて、自分はそれを結局乗り越えられなかった気がする。

まあでも、こうやってリストアップしてみると日本に関しては良さのほうが数が多くて、海外に関しては悪さのほうが数が多いというのは、今の自分の価値判断を如実に表している。

海外に片足を突っ込むけど、日本に軸足を置くくらいの生き方が自分にはちょうど良い気がした。それを実現するのは、企業での駐在や海外出張とかなのかな、と思っている。

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