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塾講師の傍ら
私は塾講師のアルバイトをしている。個人塾で雇われており、高校生を中心に受験期の子どもを見たり、少し下の学年の子の授業を担当したりと、マンツーマン指導を行っている。
しかしまあ、みんなよく頑張ったり、頑張らなかったり、十人十色である。
真面目に頑張っている子、ただ机には座り、別のことをしている子、そもそも塾に自習に来ない子。
様々な人種がいるわけだが、僕は当時机に座り本ばかり読んでいるような子供だった。
気が向いた時に好きな勉強をガリガリやり、飽きたら本を読む。そんな感じだったので特にストレスなど感じなかった。
やはり僕は教える立場になってからもよく思う。
やらされる勉強には全く持って意味がないし、それで勝ち取った学歴も意味がない。
しかもそれは生徒本人のせいではない。やりたいことがないのも生徒本人のせいではない。
では何がいけないのか。それはわからない。
ただ、みんなが興味の持てる何かに没頭できるような社会になればいいと思う。
しかし、それではきっと成り立たないのだろう。
義務教育なるものがあり、高校には行かされて、大学は勉強の出来不出来で大方進路が決まる
大学なんかも入ったこともない子供が学校を選ぶだなんて、冊子を読んだり偏差値で決めたり、医療系を収入が良いとかで選ぶ。それ以外の判断基準なんてないからだ。
僕はその魔物に取り憑かれて数年間無駄にして、鬱病を患い、その根本が発達障害であることまではっきりしてきた。ここ最近の話だ。周りはもう働き始めて何年も経っているというのに。
一体僕はどうなりたくて何を目指して、毎日を過ごしているんだろう。
ぼんやりと訳もわからず、今日も子供に数学を教える。
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