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「話を聞く」ってやっぱり大事なんだなぁ

小学校の先生で、2児の父、雄剛です。

ある年の学年開き…学年60人ちょっとで、私の話を聞こうとしてこちらを向いている人は、4、5人ほどでした。あとは好き放題近くの人と話しています。1個投げかけると聞きかじって、喋り始め、戻ってこない…。こんなスタートでした。

それまで、クラスの大半が話を聞いてくれるのが当たり前だと思っていた私には衝撃的でした。でも、その衝撃は、始まりでしかありませんでした…。

話を聞くことができないクラスの弊害…

このクラスをもつことで、話を聞くということがいかに大切なことかを痛感しました。

①コミュニケーションが取れない…

クラスでは、真面目な学習はもちろんしますが、雑談なんかもしますよね。たまに怖い話をしたりして…。そんな楽しいやりとりをしながら担任と子どもたちの距離を縮めていったりしますが、話を聞かないクラスはそうはいきません。怖い話でも、途中でちゃちゃが入ったりして、せっかくの楽しい雰囲気が台無しに…。結局指導を入れなければならない状況に。楽しい雰囲気作ることすらできません。

②授業がわからない…

授業が聞けないことがこんなに致命的だとは…。話を聞けないと、理解する機会を失う…。既にわかっている子はできるけど、そうでない子はわからないまま…。「わからない」「できない」を繰り返せば、聞いたって仕方ないという負のスパイラルに…。

③頑張りたい子が損をする…

頑張ろうとする子が、喋り声で邪魔をされ、先生の注意で話が進まず、どんどんモチベーションが低下する…。いつしか、頑張りたい子もやる気をなくして、聞かない側に…。

④よりよくするための指導すら入っていかない…

話を聞くという指導をしようにも、その話すら入っていかない事態に…。これが入らなければ、もっとクラスがよくなるように、もっと運動会でいい演技をするために、もっと楽しくするために、こんなことを頑張ろうと投げかけたところで、言葉が宙を舞うだけ。

⑤子どもが主体的に動く場を作れない

子どもの「やりたい!」を引き出して、子どもたちが主役の楽しい活動をしようにも、その「やりたい!」を引き出す投げかけができない…。

⑥人間関係が広がらない

授業でも、友達が話していても誰も聞かない…。興味を持たない…。当然、人間関係も今の仲のいい人だけで広がらない。

⑦自分に自信がもてない

「わかる」「できる」「やりきった」を経験する場を作れないから、自己肯定感が育たない…。

話を聞けないということが、これほどまでに多くの弊害をはらんでいるとは……。身をもって経験することができました。

この年は、粘り強く話を聞ける子を一人ずつ増やしていくことで乗り切っていくのですが…。いや〜、本当にきつかったです。話を聞くことは学級経営の基本。大切にして、前向きなクラスを作っていきたいですね!


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