価値は一緒?
小学校先生で、2児の父、雄剛です。
私の勤務校では、学習発表会の取組が本格化しています。私は学習発表会の取組って大好きなんですよね。一年の中で一番子どもたちが育ち、そして思い出に残る行事ではないでしょうか?それが最近ではコロナ対策と、働き方改革と、時数確保と…がごちゃ混ぜになって、どんどん縮小方向に…悲しい限りです。…すみません、愚痴になってしまいました。
価値は一緒?
先生の立場で、たくさんの学年の発表を見ていると、素晴らしいなぁと思う発表に出会うことがあります。
〇演出が得意な先生が全てを作り上げ、完成度を高めた発表
〇完成度は少し落ちるが、子どもたちが自分たちで作り上げたことが伝わる発表
見ている側からすると、どちらも素晴らしいのですが、行事を通して子どもたちに残る価値としては大きく異なるなぁと思っています。
〇演出が得意な先生が全てを作り上げ、完成度を高めた発表
これ、本当に素晴らしい力をもった先生っているんですよね。構成が素晴らしくて、パーツパーツの魅せ方、内容が秀逸。やることを全て先生が決めるので、子どもたちがやることはシンプル。とにかく完成度を高めることのみ。それさえ全力でできれば、あとは先生が輝けるように演出してくれる。発表としての完成度はピカイチ!保護者からも好評。
子どもたちには、何度も練習して、諦めずにできないことをできるようにする!友達と見合って完成度を高めていく!そんな力が付きますね。
〇完成度は少し落ちるが、子どもたちが自分たちで作り上げたことが伝わる発表
先生がやることは、大枠を決めることのみ。後の内容は、子どもたちが決めていく。これ、すごく時間がかかります。しかも、子どもたちが考えることだから、どうしたって魅せ方や内容の充実度には限界がある…。
でも、子どもたちにとっての思い入れは全く違います。自分たちが作ったんだという思い入れ、自信。そして、達成感。子どもたち自身がアイディア出し合い、自分たちで作り上げていく経験!話し合う力。協力…。子どもたちに残るものは計り知れません。
どちらがいいではなく、どんな価値を求めるか…?
私は、1年間の行事を通して、子どもたちを育てたいなと考えています。
春の運動会では、完成度を求める!運動会の指導の中心は表現。表現は、踊りが決まっていますよね。あまり、子どもたちが考える余地がないものだからこそ、完成度にこだわります。グループでお互いの踊りを見合い、教え合い、高め合う…。それをやり切ることで、達成感をもたせたい!素晴らしい学習発表会の前者でやりたかったことを、運動会でやりたいと思っています。
だからこそ、秋の学習発表会では、運動会で培ったその力を活用しながら、さらにレベルアップをさせていきたい!そう考え、私は後者のような多少完成度は落ちても、自分たちで作り上げる経験をさせることで、大きく子どもたちを成長させていきたいと考えています。
これは、学年・学級の実態にもよるし、行事の順番にもよりますよね。だから、決してこれが正しいというわけではなく、その行事にどんな価値を求めるか?どんな力を付けたいか?ということに尽きると思います。
皆さんは学習発表会に、どんな価値を求めますか?
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