年齢を重ねるごとに募る地元への愛(福島県)
美しい景色に癒やされ、地元愛に目覚める
30代を超えたあたりから、徐々に地元への思いが強くなってきたと感じています。
きっかけになったのは、何をやっても上手く行かず、人生に疲れ果て、全てが嫌になり、燃え尽き症候群になって引きこもっていた時、気分転換に散歩をするようになり、そこから美しい景色に心を癒され、良い意味で自分の人生を諦めることができ、心のおもりが無くなり、気楽に考えられるようになった事でした。
特に、稲刈りの時期に、日の光に照らせれて黄金色に輝く稲穂はとても美しです。
散歩に行く近所の公園
歳を重ねることで起こる心の変化
原発事故があった当時は27歳で、同じ福島県に住んでいても、避難区域になり故郷を奪われた方々の苦しみが、正直分かりませんでした。
住みやすい郡山や県外に移り住むことができて、むしろ良いことではないかと思うくらいでした。
10代や20代の方ならそう思うかもしれませんが、何十年と住んできたお年寄りの方であれば新しい生活環境に馴染むのには難しいかもしれません。
30代の頃より40歳になった今の方が、よりお気持ちが分かるような気がします。
きっと40代より50代。50代より60代。と、年齢を重ねるごとに故郷に対する思いというのは増していくんだろうなと感じます。
私は、若い頃は県外に出ていたこともありましたが、今は県外どころか、市内からも出たくないし、ずっと住んでいる町内からも出たいとは思わなくなりました。
年齢的なことで、より※コンフォートゾーンから抜け出したくないと思うようになったせいもあるかもしれませんが、地元への愛があるのも確かです。
※慣れ親しんでいてストレスや不安を感じずに過ごせる、心理的な安全領域のこと。
便利になるにつれ変わる景色
私が住んでいる地域も子供の頃に比べ、新しい家や商業施設ができて大分様変わりしてきました。
ふとした瞬間、そういえば子供の頃はここには何があったっけ?っと思い出そうとするんですが、普段の生活に慣れてしまっているせいか、昔の景色を思い出せません。
景色が変わることより、自分が忘れてしまっていることに気づいた時、とても悲しくなります。
「オトナ帝国の逆襲」というクレヨンしんちゃんの映画の中にこんなシーンがありました。
夕焼け町という昭和初期のまま時代と時が止まった架空の町があります。
町から出る方法を探していた、野原ひろしは警官の胸倉を突かんで、泣きながらこう叫びます。
この作品を見た当時は20代の頃で、内容自体はとても面白かったのですが、いまいち、ここでのひろしに感情移入ができず、何故泣いているのか不思議に思っていました。
ただ、30歳を超えオッサンになるにつれ、昔のことを懐かしむ事が多くなり、ここでの真意がだんだん分かってきました。
今なら私も同じ状況になったら、きっと頭がおかしくなると思います。
後書き
変わる景色と、変わらない景色、それは私にはコントロールができない事なので、今変わらない景色がいつまでもあるとは思わず、ずっとずっと心に思い出として残していけるように、写真などに収めていこうかと思っています。
都会に住んでる方はピンとこない話かもしれませんが、私なりに地元に対する思いを記事にしてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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