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【読書記録】井上智介『どうしようもなく仕事が「しんどい」あなたへ ストレス社会で「考えなくていいこと」リスト』【自衛官になったつもりで】

新しい職場での人間関係に悩んでいます。
上司が気分屋で、言い方がキツく、仕事に行くことが憂鬱になりつつあります。


人間関係というのは、蓋を開けてみないと良いも悪いも分かりません。
しかも人というのは固定されるものではないので、今が良くても将来悪くなる可能性もあります。
どんな仕事も完全に他者と関わらなくて済むものはなく、人間関係の悩みは解消されることはないのでしょう。
それなら、自分が変わるしかない。
自分の考え方を少しずつ矯正していきたいと、この本を読みました。

以下、心に残った部分を引用します。

 私のところに相談に来る人は、残念な人に対しても愛想良くしようとしたり、怒られているからこそ頑張ろうとしたりすることが多いのですが、それは実は逆効果なんです。
 残念な人というのは、こちらが反応すると、それに輪をかけてくるというか、つけこんでくるんですね。だから、すごく冷めたリアクションをとることがとても大事です。心の距離をとって、守りを固めるんです。
(中略)
 私は産業医としてこの話をするとき、「凜とした自衛官になりましょう」と伝えています。
 穏やかで凜としているんだけれども、何を考えているのかわからないようなイメージです。そして、自分を守るという意味で自衛官。そういうキャラクターに自分を寄せていくと、無関心に徹することができるようになっていきます。

p.35~37

 そもそも、相手に完璧を求める人というのは、「自分は完璧だ」という自負がある人です。自分はちゃんとやっているという自身があるからこそ、周りにも同じレベルを求めてしまうんです。
 そして、そういう人の心の奥底には、自分を認めてほしいという「承認欲求」が根付いていることが少なくありません。
(中略)
 失敗しても、自分を過度に責めるのではなく、それよりも、相手に教えを請うたり、おだてたりして、「やっぱりあなたはすごいですね」という方向に持っていったほうが気楽です。
「この人の承認欲求を満たす手助けができて良かった」くらいの気持ちでいれば、全然OKですよ。

p.51~53

 誰にでも笑顔を作ってしまう人は、自分でも、そういう自分をイヤだと感じていることがほとんどです。
 それなのになぜ、無理して笑顔を作ってしまうのでしょうか?
 それは、「私はあなたの敵ではないから、攻撃してこないでね」とアピールしたい気持ちがあるからです。
 自分の本当の気持ち、つまり嫌いだと思う気持ちが伝わると、攻撃されるんじゃないかと深層心理のレベルで恐れているんですね。
 でも、実はこれは逆効果なんです。
 笑顔を向けたり、温厚そうに装ったりすることは、関係を良くしようと一歩踏み出した行為です。
 そうすると、相手は自分のほうに一歩寄ってこられたことで、何かしらリアクションをします。
 引くこともあるでしょうし、逆に押し返してくることもあるでしょう。それが、あなたと相手の関係を発展させることになるのです。
 だから、なるべく絡みたくない相手に対しては、笑顔なんて作らなくてOK!
 もっと無表情でいいんです。

p.62~63

 まず、心の持ち方としておすすめしているのは、「お好きにどうぞ」の精神でいるということ。
 嫌なことをされているのに、そんな風に思えないと感じるかもしれませんが、とにかく無関心で受け流していくことが一番有効です。
(中略)
 そんな風に、どうぞご自由にという感じで、関心を持たない。何をされても本当に最低限のリアクションしかしない。冷めた反応を決め込む。打っても響かない人になるのです。
 攻撃的な人というのは、相手が反応するから攻撃を強めてくるんですよね。反応があれば揚げ足をとりやすいし、突っ込みどころも生まれます。

p.64~65

 経験は、日を重ねるごとに積み上がっていきます。
 悲しいことも辛いことも、楽しいこともいろいろ経験をして、自分の中で息づいています。
 つまり、毎日必ず成長しているということ。
 今日という日が、人生で一番経験値が高い日なのです。

p.170

 転職を繰り返す人は、「働く意欲が高い人」
 会社を辞めて、また新しい会社に入るというのは、とてもエネルギーがいることです。
 だから、それを何度もできる人というのは、「働く意欲、めっちゃあるな。すごいな」と思います。
 それに、そういう方は精神的な大病を患うことも少ないです。
 重いうつ病は、ストレスフルな環境に身を置き続けることで発症するケースがほとんどです。
 ですから、そうなる前に転職をして環境を変えられる人は、生きていくのが上手で、とても強い人なので、自信を持ってくださいね。

p.207

大切な人の力を借りて自分を励ます
①大切な人、モノなど励ましてほしい対象を思い浮かべる
②その相手と会話をしている様子をイメージする
③最後にポジティブな言葉を投げかけてもらう

p.239



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