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武士道とは何か

サルトルの「実存主義とは何か」を意識したタイトル。
余談だが、「実存主義はヒューマニズムである」というのがオリジナルのタイトルだが日本語として長すぎると判断され改題された。

人文知応援フォーラムのニュースレター

先日、賛助会員になっている人文知応援フォーラムからニュースレターが届いた。そういえば「会員の声」に寄稿文を求められたがどうなったのだろう。

恐る恐る読み進めていくと…

掲載して頂きありがとうございます。

あった。
以前noteに投稿したものと同じ内容のものが掲載されていた。
事務局の皆様、拙文を掲載して頂き誠にありがとうございます。

上記の記事のように人文知応援フォーラムの分科会参加がきっかけで現在、自啓共創塾で二週間ごとにオンラインで学んでいる。

前回(2024/8/6)のテーマが「真のサムライとは?」ということで武士道についての話題提供があった。

その中で、ある先生から「武士道とは事実を重んじた判断をするものである」との解説があったので紹介しよう。


笠谷和比古さんの「武士道 侍文化の倫理」(NTT出版)に、武士道が観念論でなく、事実主体の現実的判断を重んじることがよく書かれています。
私は笠谷さんの見解を信奉しています。
以下にこの本のP.133~を引用します。

「事実主義、証拠主義 武士の心性、武士道は空疎な観念的議論を嫌う。事実を重視し、事実の根拠となる証拠を重んじる。これを述べているのが『甲陽軍鑑』品53の「武士道批判の事」と題した一文であった」

「このような証拠に基づく客観的な認識、評価を重んじる気風は、嘘を言ってはならない、事実をありのままに認めなければならないという規範とも軌を一にしており、武士道の重要な側面をなしている」

「日本では、思弁的な形而上学的議論は嫌われる傾向にあり、原理原則論よりは現実直視に基づく実証的な事物認識の姿勢が顕著であるが、そのような気風と武士道の証拠主義、事実尊重主義とは通底していると言ってよいであろう」

「武士道は原則も重んじるが、証拠と事実を重視することによって、自ら現実主義的ないし実証主義的な思考や行動をとる」


もちろん、戦国時代の武士道と江戸時代の武士道、さらには近代における武士道の位置づけやロールモデルとされるものは変遷しているから「武士としてのあるべき姿」も時代によって変わるのかもしれない。

しかし、上記の解説にあるように事実を重んじた判断をするという思想、精神が武士道の根幹にあるため、世界に事実を無視したような国家の主張やプロパガンダが横行する現代において、事実重視の武士道精神は非常に重要だと、その先生は仰っていた。

お話を聞いて、何を事実として取捨選択するのか公明正大な心持で裁定するべく様々な学びを通じて修養していこうと思った。

今日も皆様にとって良い一日になりますように。
現代における武士道のカタチを模索し続ける。

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