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3.コスト ~ 賃金は安いが、実は日本人を雇用するより割高

私の略歴:
採用、人事、経理、情報セキュリティ、システム導入などの多岐にわたる経験を持ち、メーカー、小売、卸売、金融、IT業界で幅広い業界知識を有しています。スタートアップから大手グループ会社まで様々な規模の企業で働いた経験があります。採用8年、人事労務8年、経理10年、情報セキュリティ5年のバックオフィス業務経験があり、累計100名を超える外国人採用実績とシステム導入実績も豊富です。

こちらは、採用した場合の会社が負担するコストについて、書いてみたいと思います。意外とお金かかります…。なお、日本人も同様ですが、それ以上に可処分所得の多いことが大好きです。
労働力を確保するためです。度外視とはいかないまでも、頑張りましょう!

①入社の支度金は必要です

日本人でも支度金を支給する企業さんもありますが、必須です。支給がない場合、応募はないと考えて下さい。
本人への交通費、引越費用(荷物の配送代)は、必要です。
さらに、管理会社への手数料(紹介、入居、月々の管理費、在留資格更新の手数料等)の支払いもあります。ケチったら、誰も入社しません…。

②住む部屋は会社負担があります。

日本人に対しても、社宅を用意することありますが、彼らに対し同様の条件で社宅を用意しても応募はありません。
以下、注意点を列挙しておきます。
・家賃は、できるだけ会社負担を多くしてください。
・水道光熱費は、自分で契約できません。会社が負担し、後で給与から天引きしてください。ここも、なるべく条件を良くして会社の負担を多くしてください。
・通信費は、できるだけ会社が負担してください。ただでインターネットが使えることを好みます。

③入国、出国の飛行機チケットはどこまで会社負担?

入社時の日本入国、一時帰国、退職時の帰国などは、会社が負担する場合があります。特に入社時の日本入国の飛行機のチケット代は、会社が負担します。通常は、母国の国際空港から日本の会社までの移動費はすべて会社が負担することになります。
一時帰国、退職時の帰国は、原則、本人負担ではありますが、退職時の帰国の場合、本人に帰国するためのお金がない場合は、会社が負担することになります。
(技能実習生は、3年後の一回の一時帰国と修了時の帰国は会社負担です。)
言わずもがなですが、お金を母国に送金してお金がないことが多々あります。

④残業代をあえて稼ぐため、予想以上の残業代がかかります。

あるあるですが、言葉が通じないため、よく失敗をする、ということが多く発生します。
その日に完了しなければならない仕事ができないと会社は、残業してでも仕事をさせることを皆さん、知っています。残業代、払わないわけにはいかないですよね…。
ですので、予想以上の残業代を払わないように、こちらも対策をしなければなりません。

⑤保険料の費用負担は誰?

日本に在留している間、損害賠償請求などのトラブルがなければ問題ありませんが、中には、相手を傷つける行為をする方もいらっしゃいます。
 例:自転車で事故するなど
そんな時、多額の金銭を請求され、金銭で解決できない場合、矛先が会社に向く可能性が高いです。
穏便にことを済ませるため、会社が保険に加入することをお勧め致します。

⑥日本で亡くなった場合の費用負担は誰?

こちらも稀なケースではありますが、可能性は無くはないです。
遺体を日本で処理するわけにはいかないので、適切に保存して母国へ送る必要があります。また、宗教的規則があるかもしれません。
本人や母国の家族達は、この費用を払えるのでしょうか?
本人は、なんのために、日本へ来たのでしたか?
お金が無くて稼ぐためにきていたので、払えないと思います。
最終的に会社が負担することになるのではないでしょうか?

以上、考える限りのことを記載してみました。日本人であれば、会社と関係なく、私的に処理してもらえることが、会社が処理と負担をすることになりそうです。


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